アメリカ合衆国テキサス州で2013年6月、13人の死傷者を出す悲惨な交通事故
運転していたのは16才の少年。
その日、友達らとのパーティで、未成年にもかかわらず酒をしこたま飲み、泥酔。さらに、前後不覚の状態でオヤジの車を運転したのです。
どこへ行こうとしたのか、なぜこんな状態で運転したのかわかりませんが、4人の男女を死亡させる大事故をおこしてしまいました。
車は猛スピードだったそうです。
少年といえど、情状酌量の余地などなく、検察は懲役20年を求刑しました。
素直に少年は罪を認めます。
とまあ、ここまではよかったのですが……え、アフルエンザ?
本人も認めているし、普通はこのままスムーズに結審するはずでした。
弁護士側がこんなことを言い出したのです。
「アフルエンザの患者は罪には問えない」
少年の家は大金持ちでした。16才まで何不自由なく暮らしていました。
「こんな事故はお金で解決できるはずさ」
少年がこんなことをつぶやいたをいう噂が……。
やっかいなことは全て親がお金で解決してきたそうです。こんな環境で育ったせいで、少年の心は病んでしまったでしょうか。
「彼は本気でそう思っています。彼は善悪の判断がつかない病気にかかっている」
弁護士側はそう訴えたそうです。
アフルエンザとは、富裕という意味の「affluence」と「インフルエンザ」を掛け合わせた造語です。
オックスファム(国際貧困支援NGO)が衝撃の報告書
男性が53人、女性が9人。全世界で最も裕福な人たちは、この62人に過ぎない。
彼らの資産額がおよそ180兆円。これは全世界の半数の人たちの合計資産額と同等らしいのです。
経済学者トマ・ピケティも「将来、世界中で経済格差(貧富の差)が、ますます進む」といっています。これを聞くと、本当にそうなんだな、と思えてきます。
アメリカに限らず、お金持ちがよりお金持ちになる傾向があるそうです。私にはまったくわかりませんが。夕方6時にスーパーの値引きシールを楽しみにしている人間がここにいるなんて、知らないでしょうね。サミットは5時頃から値引きシールを張り出すことがあるという、お得情報を教えてあげたらどんな顔をするかしら。
例のマイクロソフト創業者のビルゲイツの資産額が9兆円になったそうです。想像できる額ではありません。
あの、ドナルド・トランプはどうなのでしょうね。
アフルエンザとは、ごく一部の裕福層だけがかかる病気。ようするに「金持ち病」だそうです。善悪が判断できない怖い病気です。
最も裕福な人たち62人は別格としても、生活に何ら困らないお金持ちはたくさんいるのではないでしょうか。
日本でも、やっかみ半分ですが、「御曹司」や「お嬢様」などと呼ばれている人はたくさんいます。その全員がアフルエンザなわけがありませんが。
懲役20年が10年に、その上……
交通事故をおこした少年はアフルエンザと判断されたのでしょう。なんと裁判の結果は、10年の保護観察処分となりました。
罪を犯した少年は裕福層専用のカリフォルニアにあるリハビリ施設に送られました。
裕福層専用ですから、ご想像どおり、高級ホテルのような施設です。年間5,000万円ほどの費用がかかる施設なのです。
「私が出します」
何と、事故をおこした息子のために親が寄付。
ここまでくると、人々は黙っていません。
「正義も金で買えるのか!」
全米で大バッシング!
その後……
SNSで少年がお酒片手に、友人らとふざけている映像が投稿されました。施設にいるはずが、いつの間に、外で豪遊していることが判明したのです。
逃亡後、メキシコで母親と一緒にいるところを拘束されました。
何と母親が逃亡を画策したのでした。
母親もアフルエンザを発症していたのでしょうか。
別名、金満病ともいいます。
私は超合金のような免疫がありますので感染しません。電磁加速砲でも破壊できませんから。
なんか虚しい……。