眠りの質はおろそかにしたくない
「きみ、ちゃんと眠ることができないと、人間は死ぬんだよ」
当初、呼吸器内科の先生からコンコンと説教されました。
昔、睡眠時無呼吸症候群(SAS)に悩まされた我が身にとって、眠りの質はたいへんな重大事項でした。改善された今でも同じです。
睡眠の質がいちじるしく低下する、睡眠時無呼吸症候群という病気の恐ろしさを自覚させるため、先生は患者を脅します。たいていは太った人に多いので、脅さないとダイエットしないからです。私もそうでした。はい、デブでした。
一晩や二晩眠らなくても、死ぬことはないと思いますが、続くと病気になる可能性は大きいのです。
睡眠時無呼吸症候群の場合、これが続くわけです。
眠っているときに、呼吸が止まるわけですから、毎晩、脳への酸素供給が途絶えます。これは心臓やら脳やらに相当なダメージを与えるのです。
十数年ほど前に、新幹線の運転士が270キロのスピードで8分間も居眠りをしていました。自動列車制御装置で停止しましたが、危うく大惨事になるところでした。のちに、この運転手は睡眠時無呼吸症候群であることがわかりました。停止したことも気づかなかったそうです。
このニュースを見たとき、ゾッとした記憶があります。
先生のおっしゃることは、決して大げさではないのです。
夜行性ではない人間は、質の良い眠りが必要なのです。よくいわれますが、人生の1/3は眠っているわけですから。
チンパンジーは、一生に一万回、ベッドをつくる
オランウータンやゴリラもそうですが、毎日、眠るたびに、木の上に、草や葉っぱでベッドをこしらえます。
「チンパンジーの毛づくろいは、本当にシラミをとっているのか」ということを研究する学者がいました。
チンパンジーが木の上に草木のベッドをつくることを知っている学者は、いない時を見計らって、木に登り、落ちている毛を拾って、シラミの数を調べていました。
そのうち、目の前にあるチンパンジーのベッドが気になり始めます。とうとう学者はベッドに横になりました。
楕円形のベッドは、中央が緩やかに凹んでいて、周囲がグルリと草で盛り上がっています。
まるで、包み込まれているような感じ。
しかも、木の上なので、ユラユラと揺れています。
まるで、ゆりかごか、ハンモックのようです。
学者は、ハッと気づき、ガバッと起き上がりました。
何と、知らないうちに、寝入ってしまったのです。前後不覚になるほどに。
「これは、すごい!」
学者の研究対象は、チンパンジーのシラミから、ベッドへと変わっていきました。
人類進化ベッドの登場
我々は、ベッドは長方形として認識しているわけですが、(丸いベッドは昔からありますけど。とあるホテルに。キングサイズやらクイーンサイズやらの。スイッチを押すと回転する)
人類進化ベッドは楕円形です。
中央に寝ると、360度が枕のようになっていて、包まれる感じが最高なのです。どこにでも枕があるので、寝相が悪くても大丈夫。
京都大総合博物館で、「ねむり展」に出品されました。でかい、フワフワの掛け布団みたい。
「人類進化ベッド」で検索すると出てきます。欲しい! これ↓
※外部のウェブサイトリンク↑