カフスボタンガイ,メンコイダカラ,ブランデーガイ,オモイガケナマイマイ←変な名前の生き物

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こんな生き物知っていますか?

カフスボタンガイ

英語で「フラミンゴの舌」と呼ばれている貝があります。フラミンゴは鳥のフラミンゴのことです。そのフラミンゴの舌と呼ばれているのがウミウサギ科の巻き貝です。その形状をフラミンゴの舌に見立てて名をつけたのです。

この貝は日本では別の名前で呼ばれています。和名はカフスボタンガイです。カフスボタンとは洋服の袖の装飾用のボタンのことです。和名はそれに似ていることによります。

メモ

ウミウサギ科の巻貝です。アメリカフロリダ州南東部からブラジルにかけて分布します。ヤギ類に付着していて、水深10メートルから30メートルに生息します。タカラガイに近い貝です。殻高が1.8センチから4.4センチ程度。殻は堅くて細長い形状をしています。中央に隆起が横断しているのが、この貝の特徴です。殻色は濃い肌色をしています。なんだかなまめかしいですね。

ヤギ類……刺胞動物門花虫綱八放サンゴ亜綱ヤギ目に属する種類の総称。一般に樹枝状の群体をつくるものが多いが,むち状のものもある。共肉は強靭で内外 2層からなり,内層は軸骨を分泌し,外層には石灰質骨片が散在する。

メンコイダカラ

タカラガイは巻貝の仲間では色彩や模様が多彩で美しく、海の宝石とも呼ばれています。そのタカラガイの中にメンコイダカラという貝がいます。「めんこい」は東北地方の方言で、可愛いことを意味します。このメンコイダカラは日本産の貝ではありません。オーストラリア西岸に生息している貝です。タカラガイの多くがそうであるように、愛らし姿形をした貝です。それをメンコイという方言で名付けられたのです。

メモ

タカラガイ科の巻貝です。オーストラリア西岸に分布しています。浅海の海綿状(岩の間のソフトスポンジの間 )に生息します。殻は洋梨形で殻高は6センチを超える程度、背面が膨らみ、殻頂部と殻底部は突起しています。背面に黒褐色と黒色の大きな斑点が散在します。別名スハダダカラともいわれます。

ブランデーガイ

貝ですがブランデーという名前がついています。お酒のブランデーと何の関係があるのでしょう?

貝のコレクターには、このブランデーガイをこよなく愛する人が少なくありません。昔、日本の潜水夫がオーストラリアのアラフラ海に潜って、ボタンの材料となる貝を探しました。そのときに、ブランデーガイをみつけたのです。とても美しい貝なので持ち帰りました。その後、その貝はコレクターがブランデー1本と取り替えてくれたそうです。そこからこの貝はブランデーガイという和名がつけられたのです。

メモ

ヒタチオビガイ科です。オーストラリア北部の海に分布します。沖合の泥底に生息します。長卵形で、螺塔(らとう)は円錐形です。殻は大型で厚くて堅いです。殻高は約16センチ、殻径は約8センチです。色はクリーム色で、体層(たいそう)に褐色の帯と折れ線の独特の模様があり、それがこの貝の特徴となっています。

 

螺塔(らとう)……殻口より上の高くそびえる螺層のことをいい、厳密には次体層から殻頂までの部分。

体層(たいそう)……body whorl【巻き貝】もっとも新しく形成された螺層。ここに軟体部の大部分が入っている。

オモイガケナマイマイ

日本では、およそ800種類のカタツムリが確認されています。その一種にオモイガケナマイマイという名前がついています。愛知県東部の豊橋市石巻山の石灰岩地帯がオモイガケナマイマイの生息地として知られています。このカタツムリが生息している場所がとても環境に厳しい所なのです。従ってカタツムリの生息地としては予想外、つまり、思いがけない場所なのです。そこからオモイガケナマイマイという名前がつけられたのです。マイマイとはカタツムリの別名です。

メモ

オナジマイマイ科です。殻高が約4ミリ、殻径が約10ミリです。愛知県、静岡県、埼玉県などの石灰岩地帯に分布します。オモイガケナマイマイの名付け親は、発見者でもある黒田徳米博士です。黒田博士と湊宏(ミナトヒロシ)氏が共同でその和名を発表しました。ちなみに、オモイガケナマイマイのオモイガケナの後ろに「イ」がついてない理由は不明だそうです。どなたか教えてください。