土砂災害 – マサ土地の災害 広島

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広島土砂災害 – マサ土地の災害

広島市で、2017年8月に発生した土砂災害地は、とても崩れやすい斜面となっていました。

それは、発達した節理(せつり)の花崗岩や、もろいマサ土からなっているからです。

節理(せつり)とは、地層や岩石のなかの割れ目のうち,ずれを伴わないもの。ずれを伴う断層と区別する。特徴的なものは火成岩に発達する規則的な方状節理,板状節理,柱状節理など。これら火成岩の節理は,マグマが冷却する際の収縮による張力などに起因する。堆積岩の節理は板状節理が多く,大部分地殻変動によって生じる。変動の際の圧縮,剪断,引張りが岩石の抵抗の限界をこえたとき,最大主応力の方向に関して特定の配置をもつ節理ができる。木曾寝覚の床は花崗岩の方状節理,長野県霧ヶ峰高原などから産する鉄平石,屋島の畳石などは板状節理,福岡県芥屋 (けや) ,兵庫県の玄武洞などの火山岩の柱状節理は,材木岩,竿石などの俗称で呼ばれる。【コトバンクから引用】

短期間で集中豪雨に襲われました。

危険な土砂災害警戒区域の谷出口付近に、住宅が建っていたわけです。

国土交通省は、土砂崩れが59件、土石流が107件の被害があったと発表しました。

気象庁の雨量の観測では、8月20日13時~16時の間に、217ミリ超えの、豪雨が発生し、これにより、土砂災害が発生したと報告しました。

土石流と雨量とは、だいたい一致していました。

避難勧告は遅れ、土石流発生後の、16時15分。

土砂災害に襲われた安佐南区(あさみなみく)は、豪雨でとても崩れやすい性質と持った、花崗岩が風化したマサ土からなっています。

巨礫(きょれき)や崩れた大量の土砂が、斜面に溜まっています。

巨礫(きょれき)とは、礫(小石)の大きさの区分で径 256mm以上のもの。氷河が運搬し堆積した大礫 (漂礫) をさすこともある。【コトバンクから引用】

被災地では、2メートルから3メートルを超す巨礫が、土石流堆積物として、多く見られました。

この地区では、至る山地が崩れていました。

山地を構成する花崗岩岩盤と、崩れた土砂の混合物が、豪雨により、土石流となり、一気に谷に流れだし、そのまま谷を駆け上がりました。

周囲の巨礫や土砂を巻き込みながら、土石流は成長し、巨礫や岩盤が、土石流の先頭に溜まり、高速で、住宅を襲いました。

住宅を破壊し、多くの犠牲者を出しました。

被害を大きくした要因は、風化したマサ土や巨礫などの、地質です。

甚大な被害を受けた、安佐南区(あさみなみく)の八木地区では、過去に何度も土石流に襲われています。

ここは、これらが堆積してできた、扇状地の扇頂部であり、土石流に襲われやすい、大変危険な地域です。

平地の少ない広島市の人口増に伴い、1968年の都市計画法により、八木地区の斜面が開発されました。

1971年には、市街化区域に指定されています。

八木地区などは危険地域ですので、広島県は、土砂災害警戒地域に指定する予定でした。

しかし、未だ住民との話し合いが、しっかりと、できていないため、未指定だったのです。