南海トラフ地震に備えて、消火器の操作方法を習得しよう
確実に火を消すには、消火器の操作訓練が必要です。
1923年に発生した関東大震災では、地震発生直後から、東京では各地で火の手が上がり、なんと46時間にわたり延焼しました。
建物の22万棟弱が消失し、5万2千人強の人が焼死する、大被害となりました。
南海トラフ地震などの巨大地震が発生し、地震の揺れが収まった後、火の手があがったら、直ちに、1人ひとりが、消火することで、被害を軽減します。
消火器は初期消火に、たいへん有効です。
災害時に、慌てたり、気が動転したりして、消火器が使えない、などということがないよう、消火器の操作方法を、しっかり習得しておくことが重要です。
消火技術は、防災訓練に参加して習得
10秒から1分程度が、消火器の放射時間です。
消火器を使用し、燃える炎を目の前に、確実に、短時間で、火を消し止めるには、経験が必要です。
たとえば、火の手が強く、火を消すことができなかった場合でも、消火器を使って、逃げ道を確保することだって可能なのです。
消防署や自治体で行われている、防災訓練に参加して、実際に消火器を手に取り、操作して、慣れておきましょう。
防災訓練では、消火方法以外で、避難、救出、救護、情報収集、伝達訓練など、災害時に必要とされる、知識と技術を、身につけることができます。
断水時に備えて、消火用品を多数準備しておきましょう
地震発生時は、断水する可能性が、非常に高いです。
水道に頼らない消火用品を多数そろえておくことが大切です。
消火器以外でも、いろいろな消火用品があります。
投げる消火器
子どもや高齢者でも扱えます。
500ミリリットルのペットボトル程度の大きさの、投げるタイプの消火器があります。球体のものもあります。
これを火元へ投げ入れるだけで、消火能力を発揮します。
災害時に慌てている場合でも、扱いやすくて、とても便利です。
防炎品
燃えても自己消火能力があります。
防炎品は、火が触れても燃えにくく、たとえ火が付いても、素材自体に消火能力がありますので、火の拡大を防ぎます。
寝具やカーテン、じゅうたん、衣類など、いろいろな防炎品があります。確認しておきましょう。
自動消火装置
留守中でも、全自動で消火を行います。
自動消火装置は、室内の異常温度を感知して、自動的に消火薬剤が噴射して火を消します。
南海トラフ地震などの、巨大地震が発生した場合、ケガなどで動けなくなり、消火ができないときや、外出時に出荷したときに役立ちます。
火災安全度チェック
地震が発生した場合、あなたの家から、火を出さない、たとえ火が出ても、すぐに消すために、火災防止対策ができているか、下記の項目で、チェックしてみましょう。
- 暖房器具に、揺れや転倒時に、自動消火をする安全装置がついている
- 調理器具に、揺れを感知して、自動で火やガスを止める安全装置が付いている
- 住宅用火災警報器を設置している
- 住宅用消火器を玄関や台所に置いている
- 住宅用自動消火装置や、住宅用スプリンクラーを設置している
- 寝具やカーテンは防炎品である
- 防煙フードや防煙マスクを備えている
消火器には寿命があります
一般的な消火器の耐用年数は、5年から10年程度です。
消火器の使用期限は、消火器本体に貼られているシールで、確認することができます。
消火器は一般ゴミとして、捨てることはできません。
回収や交換は、消火器のメーカーや、購入した販売店、または、消火器リサイクル推進センターのホームページなどで、近くの事業所を調べて、直接問い合わせてください。