南海トラフ地震の備えとして、個人のニーズに合わせたプラスアルファを
大震災から数日経過すると、全員の人の命をつなぐための、食料や水などの救援物資が、優先的に届けられるようになります。
しかし、高齢者や乳児、また持病のある人などの必需品は、なかなか手に入りません。
過去の大震災では、粉ミルクや紙おむつ、老眼鏡などの不足が目立ちました。
いざというときのために、家族や自分に何が必要なのかを、今一度、確認しておきましょう。
災害時の備えとして、お母さんや乳幼児のためのプラスアルファ
紙おむつや粉ミルクとともに、母子健康手帳も忘れずに、準備しておきましょう。
赤ちゃんになくてはならないのは、母乳やミルクですが、南海トラフ地震などの大地震が発生すると、そのショックで一時的に母乳が出なくなることがあります。
ミルクをつくることができる備えを、必ず整えておきましょう。
妊娠中や産後のお母さんは、体の状態が不安定になりがちです。
現在受けている治療や飲んでいる薬、血液検査の結果など、母子健康手帳に記録し、避難するときは、母子健康手帳と診察券を携帯しましょう。
防災用品の重さは、5キログラム以内を目安にすると、持ち運びによいかもしれません。
ミルクは赤ちゃん用の水でつくる
災害時は、水道水やガスが使えないため、加熱殺菌済みの調乳用の水を備えましょう。
ミネラルウォーターは、必要以上のミネラル摂取によって、赤ちゃんの体の負担になります。
やむを得ないときには、ミネラル量の少ない軟水を沸騰して使用しましょう。
すぐに水が沸騰する、コンパクトクッカーはミルクづくりに便利です。
最近では乳幼児用液体ミルクが発売されています。
妊娠中から産後用の防災用品プラスアルファ
- 母子健康手帳・診察券
- お薬手帳
- 生理用品
- 下着
- 清潔綿
- 脱脂綿
- T字帯
- さらし
- 母乳パッド
- 授乳ケープ
乳幼児の防災用品プラスアルファ
- 粉ミルク(調乳の場合)
- 水(調乳用)
- 液体ミルク
- プラスチックのほ乳瓶
- 離乳食
- スプーン
- お尻ふき
- 紙おむつ
- タオルやガーゼのハンカチ
- 赤ちゃんの肌着や服
- 抱っこひもやスリング
- おしゃぶり、お気に入りのおもちゃ
- 爪切り(赤ちゃん用)
災害時の備えとして、女性のためのプラスアルファ
女性ならではのアイテムは、多めに備えておくと安心です。
生理用品はもちろん、断水でお風呂に入れないときに、デリケートゾーンを、清潔に保つ備えも欠かせません。
ストレスや不安により、免疫力が低下すると、自浄作用が弱くなり、膣炎などにかかりやすくなります。
清潔綿を使用したり、ウォシュレット代わりに、携帯用ビデを使うなど、清潔に保ちましょう。
避難所生活になった場合は、下着を替えづらいため、おりものシートが役立ちます。
また、大判ストールがあると、着替えるときの目隠しにもなりますし、防寒にも役立ちます。
避難生活で身を守るためにも、防犯ブザーを携帯しておくと安心です。
女性のための防災用品プラスアルファ
- 生理用品、1サイクル分
- おりものシート
- サニタリーショーツ
- 清潔綿
- 携帯用ビデ
- 鎮痛剤
- 大判ストール
- クリーム・リップクリーム
- 防犯ブザー
災害時の備えとして、高齢者のためのプラスアルファ
高齢者の身になって、ないと困るものを考えましょう。
紙おむつや入れ歯用洗浄剤、杖や補聴器など、その人個人に必要なものをチェックしましょう。
おかゆやゼリードリンクなども準備しておくと、食欲がないときに重宝します。
また、避難所生活になった場合、抵抗力の弱い高齢者は、感染症などにかかりやすいため、予防・早期発見のためにも、体温計やマスクを備えましょう。
高齢者のための防災用品プラスアルファ
- 入れ歯用洗浄剤、口腔洗浄液
- 紙おむつ、尿とりパッド
- 補聴器、杖、老眼鏡などの予備
- 飲んでいる薬や湿布薬、お薬手帳
- 体温計、マスク
- ゼリードリンクやおかゆ、アルファ米
災害時の備えとして、障がい者のためのプラスアルファ
医療機器や補装具を常時使用している場合は、予備を準備しておくなど、個々の障がいに応じて備えましょう。
また、災害時にも医療が受けられるように、かかりつけの病院、病名、飲んでいる薬や量などを、手帳などに記入して携帯しましょう。
障がい者のための防災用品プラスアルファ
- 医療機器や補装具
- 飲んでいる薬や、お薬手帳
- 身体障害者手帳
避難先を見つけておこう(福祉避難所、親戚の家など)
妊婦や乳幼児、高齢者、障がい者は、一般の避難所での生活は、困難な場合があります。
かれらを対象に、設備の整えられた、福祉避難所が設置されている地域が増えています。
自治体へ福祉避難所について、問い合わせてみましょう。
また、高齢者や障がい者向けの施設、親戚の家など、避難所を見つけておくと安心です。