南海トラフ地震が発生したときの基本行動マニュアル
(1)ぐらっときたら、身を守るのが最優先です。
テーブルの下や、ソファーの脇に身を伏せるか、物を置いていない廊下に避難します。
そんな余裕がない場合は、座布団や書籍などで、頭を保護して、大型家具から離れてください。
(2)靴やスリッパをはいて、足を保護してください。
揺れが大きい場合、割れた食器や、窓ガラスの破片などが、床に散乱します。
ケガをしないよう、靴やスリッパをはいてから行動してください。
(3)落ち着いて火の始末をします。
ストーブやガスコンロなどの火を消し、ガスの元栓を閉めてください。
万が一、出火しても、すぐに消火できれば、大事には至らないはずです。
慌てずに、火を確実に消すことが大切です。
(4)ドアや窓を開けて、避難口を確保します。
部屋や玄関のドア、窓などが地震の揺れでゆがみ、開かなくなることもあります。
最初の揺れのあと、本震がくる可能性もありますので、窓や玄関ドアを開けて、避難口を確保してください。
(5)次の行動は安全な場所で判断してください。
大地震が発生した場合、外へむやみに出て行くのは危険です。
周囲の状況を確認して、安全な場所で様子を見ましょう。
ラジオや防災無線のアナウンスなどで、正確な情報を入手し、次の行動を冷静に判断してください。
火を消すのは揺れがおさまってから
大きな揺れが来たら、無理して火を消しに行かずに、まずは、火元から離れてください。
新潟県中越地震や釧路沖地震では、やかんや天ぷら鍋、ストーブなどが転倒して、やけどをする事例が多く見られました。
現在では、都市ガスもプロパンガスも、震度5程度の揺れを検出すると、自動停止装置により、火が消えるしくみになっているため、火の始末は、揺れがおさまってからでも、遅くはありません。
南海トラフ地震が発生したときの基本行動
地震発生の行動
安全なスペースで、あなたの身を守ります。
落下物から身を守り、揺れがおさまるまで待ちます。
地震直後の行動
揺れがおさまったら、家族の安全を確認します。
スリッパや靴を履き、足を保護します。
火元の確認と、火の始末をしてください。
避難口を確保します。
ただし、津波や土砂災害の危険があるときは、直ちに避難してください。
地震後、5~15分の行動
あなたの住まいの安全を確保しましょう。
家族が物の下敷きになっていたら救助しましょう。
ケガをしていたら、応急手当を行います。
家の中に危険がないかをチェックしてください。
余裕があれば、外出中の家族と連絡してください。
ガスの元栓を閉めて、電気のブレーカを落とします。
地震後、15分~半日の行動
近所の消火と、救助、応急手当を行います。
協力して、火災を消火しましょう。
下敷きになっている人の救助や、けが人の応急手当、搬送を行います。
消防車や救急車がこられない場合もあります。
正しい情報をつかみます。政府や自治体、消防、警察、報道機関の信頼できる情報を入手してください。
防災用品を準備し、身支度を整えます。
自宅や会社で待機するか、自宅で待機するか、冷静に判断してください。
状況に応じて、避難所へ移動します。
地震後、半日~1週間の行動
家族や地域で生きのびます。
備えておいた水や食料などの、防災用品を利用して、救助物質が届くまで自活します。
避難所で給水や配給情報をチェックしてください。
緊急地震速報を見聞きしたとき
緊急地震速報は、震度5弱以上を予想した場合に、発表される地震の警報・予報です。
緊急地震速報を見聞きしたら、強い揺れが来るまでの時間は、数秒から数十秒です。
このわずかな時間に、身を守る行動をとることが大切です。
緊急地震速報を聞いてから1分間は、身を守り、地震を警戒し続けてください。
地震が来た場合は、揺れがおさまってから行動しましょう。
大地震直後に、マンションでは、水を流せません
大地震で水道管が破損していたら、お風呂の水などを流すと、階下へ漏水する可能性があります。
特にマンションでは、配管の確認が済むまで、絶対に水を流してはいけません。
過去の震災時に、配管が損傷して、低階層のトイレから、マンション住民の、大量の汚物が噴出した例もあります。
マンションでは、災害時には水は流さないといった前提で、水を活用する必要があります。