地震の時、家の中にある重たい物は危険です
地震の時には、重たい物ほど危険であり、建物にも負担を与えます。
あなたの家の中には、重たい物はどのくらいありますか?
家庭よって、お持ちの家具も違いますし、同じ家具でも、物によっては、重さが異なります。
多くはないと思いますが、家庭の中の最も重たい物は、500キログラム~700キログラムはある、ウォーターベッドでしょうか。
ベッドの大きさで、水が入っていますので、当然のことなのですが。
次はに考えられるのは、200キログラム~250キログラムほどの、アップライトのピアノでしょう。
ウォーターベッドや、ピアノを置く場合、できれば、床の補強を、考えなければならないほど、重たい物です。
ほかに、家の中を見回して、目につく重たい物といえば、冷蔵庫でしょう。
なかなか簡単に動かせる物ではありません。
家の中の重たい物リスト
重たい物 | 重量 キログラム |
アップライトピアノ | 200~250 |
本棚 | 150~200 |
タンス | 100~150 |
冷蔵庫 | 80~100 |
ベッド | 30~50 |
ソファ | 20~50 |
昔はテレビも重たい物でしたが、今は薄型になっていますので、重たい物からは、リストから外しています。
このように、重たい物をリスト化しますと、あることに気づきます。
ダイニングやリビングにあるものよりも、寝室や個室に置かれる物の方が、重たいということです。
そのうえ、寝室や個室に、置かれる数も多くなります。
冷蔵庫よりも、タンスの方が、多いでしょうし、ソファよりも、ベッドの数の方が多いと思います。
部屋としての面積は、小さくなりますので、面積あたりの重さで考えますと、公共スペースよりも、個々のスペースの方が、重たいということになります。
これを前提に考えますと、戸建ての場合、多くの家は、リビングやダイニングは1階にあって、寝室や個室は2階にあります。
ということは、2階には重たい部屋がいくつかありますので、2階の方が重たいということです。
地震が起きて、家屋に被害があると、必ずといってよいほど、重たい瓦屋根が、倒壊の原因といわれます。
重たい物が、上階にあるほど、地震に弱いことになるでしょう。
これは、重心が高くなれば、倒れやすいことにも、通じる話です。
地震対策の家は2階がリビング
このように、各部屋の重さを考えますと、2階をリビングにすることは、地震対策の家ということになります。
そして、1階をプライベートルームにすれば、間取りとして、間仕切り壁が増えることになります。
建物に、地震力がかかれば、当たり前ですが、2階よりも1階の方が、より強度を必要とします。
建物を支えるための壁を、1階に増やすことができますので、この点でも、地震に有利な家となります。
逆に、リビングなどの、パブリックルームは、家族が集まる場所でもあり、大きな空間が求められます。
地震力の負担が少ない2階であれば、大きな空間をつくるのも楽にできます。
そのうえ、リビングが2階であれば、屋根の勾配を生かして、天井の高い空間もつくることができます。
地震への強度を考えますと、我慢しなければならなかった空間を、あきらめなくてもよいのです。
生活の上でも、2階は明るくて、昼間に使用するには便利で、夜は、就寝として使用する寝室が、1階にあったほうが効率的です。
地震対策としても、2階のリビングは、メリットが多いのではないでしょうか。