地震対策としてのシュークローゼットの使い方
最近では、玄関に、シュークローゼットのある家があります。
これも地震対策のひとつになるのです。
玄関にある収納は、下駄箱が一般的でした。
日本では、靴を脱ぐ文化がありますので、玄関に上がり框(かまち)があり、外で履いた下足を入れる、収納を必要としてきました。
モノが増えて、豊かな時代になってくると、家族の使用する靴も増えて、下足入れも大きくなります。
それがさらに進んで、シュークローゼットまでに、進化したわけではありません。
シュークローゼットに収納するものは、靴だけではなく、ゴルフバッグや、ベビーカーなどが、想定されています。
上がり框から、上に上げられないものも、家庭にはたくさんあります。
シュークローゼットが利用される、大きな理由のひとつは、コートなどの上着を収納することです。
特に、家族に、花粉症の人がいれば、花粉が付いた衣類は、家の奥までは、持ち込みたくはありません。
出かけるときの動線を考えても同様です。
こういった意味で、クローゼットの位置は、寝室にあるよりも、玄関付近にあったほうが適しているのです。
そう感じている方も、多いのではないでしょうか。
これによって、寝室に置かれるタンスを、減らすことができます。
収納の問題は、大事な地震対策にもつながります。
さらに、クローゼットは、避難用具の置き場としても、最適とえます。
避難するときの経路のメインであり、外から避難用具を取りに帰っても、近い場所になるからです。
ただ、同じシュークローゼットの中でも、できるだけ入り口付近に置くのが鉄則です。
収納庫の中は、地震の時には、荒れてしまうことが考えられるからです。
普段からの出入りの際に、シュークローゼットを見かけることで、防災意識を高めることも、大事な役割になるかもしれません。
家の中と外の境目となる玄関は、とても重要な場所といえるでしょう。
各部屋の出入り口にも避難準備を
部屋に対しても、まったく同じとことが考えられます。
部屋の中と外の境目が、内部の扉です。
これを各部屋の玄関と、考えることができます。
この扉を境にして、下足を用意しておくことが大事なのです。
各部屋に、非常用として、せめてスリッパなどを、用意しておくことです。
地震が発生して、被災をしているときには、部屋の中にも、いろいろなものが、床に散乱していると思われます。
なかには、ガラスの破片など、ケガの原因になるものも、多いはずです。
避難をするにしても、素足や靴下のままで、歩き回っては危険です。
どこの部屋にいても、避難を開始するためには、まず最初に、脚の保護が必要になってきます。
とくに、過ごす時間の長い寝室には、スリッパや、できれば靴を常備しておくことを、おすすめします。
寝室周りを被災しないように、収納家具などを整理して、就寝中の被災に備えても、リビングやダイニング、通路などに入る用もあるはずです。
シュークローゼットにいかなければ、本格的な避難もできません。
身の安全が確保されたすぐあとに、速やかな行動をとるには、各部屋にスリッパなどを、常備することが大事になります。