地震に強い家と弱い家 どのくらい強い家にすればよいのでしょう?

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家を強くする耐震壁とバランス

家を強くしてくれる耐震壁と、バランスを保って、地震力を分散させるには、屋根面や床面の強さも関係します。

たとえば、上の階の床面が弱ければ、その階下の、耐力壁への力の伝わり方も、ばらけてしまいます。

もし、床面が強くて、一体になっていれば、耐力壁には、均等の力が伝わってくれるはずです。

強い壁を活かすには、強い床面が必要です。

同じように、耐力壁をより活かすには、しっかりと、力を受ける基礎と、一体にしておく必要があります。

当たり前ことですが、基礎の強度も必要です。

そのためには、基礎に鉄筋を入れて、強度を確保します。

ところが、1981年の、新耐震設計以前の住宅は、鉄筋が入っていない、コンクリートが一般的でした。

基礎に求められる強度も、考え方によって変わるのです。

2016年に、一般社団法人地盤対策協議会と、福岡大学工学部建築学科古賀研究所が、基礎について実験を行いました。

通常の鉄筋入り基礎ではなく、打ちっ放しにする、鋼製型枠と一体化して、固めた基礎の、破壊試験を行いました。

基礎のコンクリートと、一体になる鋼製型枠は、面材として鉄筋のかわりに、基礎の強度を高めます。

耐力壁や床面でも、面材と一体化して、構造体は高い強度になるものなのです。

実験結果は、通常の鉄筋基礎よりも、1.5倍の強さがあることがわかりました。

細かい配筋を施工する手間が省け、コンクリートの打設も、一度で行うことができます。

コストを下げて、強度が上がる、これからの基礎の、画期的な工法になると思われます。

耐震等級はどのくらいがよいのでしょう?

地震に対する強度は、建築基準法で定められています。

数百年に一度発生する地震、震度6強から震度7程度に対して、倒壊しないこと、十数年に一度発生する地震、震度5程度に対して、損傷しないことです。

本来は、構造計算をして、この強度が確認されたときに、最低限の強度が耐震等級1となります。

これより1.25倍の強さにすると、耐震等級2になり、1.5倍の強さで、耐震等級3となります。

現在では、この耐震等級3を、地震に対する最高の評価等級としています。

等級が高くなれば、数百年に一度発生すると、想定されている以上の地震が発生しても、倒壊しにくくなるのは当然のことです。

もしくは、熊本地震のように、連続して震度7の地震が発生しても、倒壊しにくいと思われます。

さらに、1.5倍以上に強くすることも可能ですが、長期優良住宅の基準は、耐震等級2以上となっています。

倒壊するかどうかは、確かに大きな判断ですが、これまでの、被災者の本当の苦しみは、じつは、半壊にあるのです。

被災後の家に、危険マークの黄紙が貼られると、自宅に戻れなくなってしまいます。

そこから始まる、避難所での生活の苦しみは、全壊した家族と、まったく変わりません。

耐震等級1の家は、倒れずに命を守ってくれる家ですが、大破して、戻ることのできない家です。

避難所生活から、再スタートです。

一方、耐震等級3の家は、命を守ってくれて、かつ、避難生活から、すぐにでも戻れる家です。

やはり、耐震等級3が標準と考える時代に、なっているのかもしれません。

それ以上に、こうして地震の脅威を知れば、四号建築はもちろんのこと、簡易法の仕様規定で、強度を確認するのではなく、しっかりと構造計算をしておくことが大切なのです。