地震に強い家と弱い家 瓦の屋根は本当に弱いのでしょうか?

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瓦の屋根は本当に弱いのか

古い建築物や古民家を見て、ふと、不思議に思うことはありませんか?

地震が発生するたびに、重たい瓦屋根の家が、被害を受けたという噂が飛び交います。

古民家の茅葺き(かやぶき)屋根は、とても厚く葺(ふ)かれていて、瓦屋根以上に重たそうです。

もっと目立つのは、お寺に建っている塔です。

大きな軒先まで、重い瓦で葺かれているだけではなく、塔の天辺には、3~5トンもある、相輪(そうりん)が、立っています。

相輪(そうりん)とは、仏塔の最上部に取付けられる金具の総称。五重塔,三重塔などの木造層塔では,下から露盤 (ろばん) ,伏鉢,受花 (請花) ,九輪,水煙,竜車 (りゅうしゃ) ,宝珠 (ほうじゅ) の7部分から成る。塔の原型であるストゥーパは相輪の部分だけであった。古代には相輪を露盤といった。(※コトバンクより抜粋)

しかも、相輪の長さは、塔の3分の1から、4分の1という長さです。

宗教的な理由があることはもちろんですが、屋根を重たくして、壊れては、元も子もありません。

また、昔から、地震が多かった日本で、地震のことを考えずに、建てたとは思えません。

逆に、屋根を重たくした方が、地震に強くなると、考えていたようにも思えます。

塔の心柱(しんばしら)が動いて、地震の揺れのエネルギーを、吸収しているといった話を耳にします。

相輪は、その心柱の上に載せられています。

たとえば、次のような考え方は、できないでしょうか。

相輪は、重たくなるほど、動きにくくなります。

その相輪から、地震の動きを見れば、相輪自身は、動かずに、勝手に地面が動いているだけのことです。

心柱の機能を活かすためにも、重たい相輪を載せた方が、地震に強くなると、考えていた可能性もあります。

とにかく、長い時間をかけて、経験的に壊れない建築法を編み出してきたはずです。

木造3階建て耐震実験 わからないことだらけ

ずいぶん前ですが、2009年10月、兵庫耐震工学研究センターで行われた、木造3階建ての、実大震動台実験結果が、ニュースになりました。

長期優良住宅の、耐震等級2を想定して、建てられた建物と、柱の足元の接合を弱くした建物の、2棟を同時に揺らした実験です。

もちろん、実物大の建物であり、室内にある家具などの荷重も、現実に近くなるように、設置されました。

ニュースになったのは、耐震等級2の建物が倒壊して、足元を弱くした建物が、倒壊しなかったからです。

↓↓↓↓ 当時の実験を、ここで見ることができます。 ↓↓↓↓

20091027倒壊実験

誰もが驚き、多くの疑問が残されました。

壊れた家は、耐震等級2の建物ですので、壊れる予定の震動を与えたのですから、倒壊するのは計算通りです。

そういった意味では、実験は成功です。

しっかりと、力の流れを固めて、一定の条件下での建物の強さが、実証された瞬間でした。

同時に、条件が変われば、計算通りに、ならないことがあることもわかったのです。

力が抜ける場所があれば、壊れ方も異なります。

それは、古建築の塔や、古民家の構造体に、似ているのかもしれません。

しかし、残念ながら、明確な計算方法が、定められていません。

各自が勝手な解釈で、建てることが広まっても、混乱するだけです。

じっくりと、専門家による、研究を始めることが大切であり、そのように、発表されていました。

熊本地震で、1981年以前の建物で、壊れなかった家があったのも、まだ、地震に対して、解析できていない要素があった証です。

しかし、もし地震で倒壊して、あるいは大破して、避難所生活をしなければならないことを、心配するのであれば、少なくとも、現在の建築基準法に従い、許容応力度で、構造計算をして、地震対策をしておくことです。