地震対策 災害の準備
大きな地震が起こると、たとえ家が倒壊しなくても、被害は発生します。
タンスが倒れてきたり、照明や棚の上の物などが、落ちてきたり、置いてあったテレビや、テーブルが動き回って、人を傷つけたりします。
実際の地震による負傷者のデータでは、30~50パーセントが、家具などの転倒や落下、移動が原因となっています。
これらを考えますと、部屋の中には、できるだけ、物を置かないようにしたいものです。
特に、寝ているときは、無防備ですので、寝室では、寝床に倒れてくるような家具は、置かないようにしましょう。
また、寝室以外でも、倒れた家具が、避難経路をふさがないよう、配置を考えておくことが大事です。
窓や扉のガラスや、食器が割れて散乱することも考えられます。
寝室のそばには、底の厚いスリッパを、常備しておきたいものです。
家の中では、被災によって、避難場所も異なります。
土砂崩れや洪水などの、水に関する災害では、2階など、できるだけ高い場所に避難します。
竜巻や風の災害では、低い場所に避難します。
特に、竜巻では、浴槽の中が、比較的安全といわれています。
何の予兆もなしに、突然発生する地震では、このような対応は、なかなか難しいものです。
災害の準備としては、非常用のものを備えることが必要です。
中でも、重要な物は、水、簡易トイレ、ラジオ、懐中電灯、ビニール袋、ラップ、乾電池、カセットコンロ、常備薬です。
地震対策 電気のライフライン
災害地に問題になるのは、電気、水道、ガスなどの、ライフラインが途絶えることです。
特に、電気のライフラインは、大きな被害を受けます。
ラジオやテレビ、パソコンが使用できず、情報のライフラインも途絶えます。
なによりも、寒い時期での被災では、多くの暖房装置が、使えなくなってしまいます。
エアコンはもちろん、電気で動かす、石油ファンヒーターも使えません。
寒さを耐える方法は、厚く着込むしかありません。
また、夜になると、照明も使えなくなってしまいます。
近年の住宅では、家電と同じ扱いになる、トイレも多くあります。
流水レバーを持たないトイレの場合は、タンクに水があっても、停電によって、水を流すことができなくなります。
停電用に、便座脇付近に、洗浄用のつまみや、レバーがありますので、あらかじめ、確認しておきましょう。
太陽光発電を搭載している住宅では、直接的な被害を受けない限りは、災害地にも、有用に働いてくれます。
その意味では、太陽光発電は、災害対策としての、貴重なアイテムのひとつでもあります。
震災時に電気が復旧しても、建物内の破損から、漏電火災が起きる可能性もあります。
そのためには、漏電の確認をしながら、通電を再開させます。
すべてのプラグコンセントから、プラグを抜き、各機器のスイッチをオフにして、すべてのブレーカーを下げてください。
基本的には、漏電ブレーカーがありますので、それらを、ひとつひとつ、確認しながら、入れていきます。
地震対策 水道のライフライン
電気が止まることで、水道が使えなくなるケースもあります。
ペットボトルに、水を貯めておけば、飲用水の対応はできますが、その他の生活用水に困ります。
非常食に、カップ麺が有用なのも、食べた後に、食器を洗わなくてよいからです。
下水がつかえるようになれば、水洗トイレは使えます。
トイレを流すには、バケツ一杯ほどの水を、中心部に一気に流し込み、あとから、静かに、注ぎ足して使います。
それでも、配水管の途中に、たまることがありますので、時折、多めの水を流しておきましょう。
よく、お風呂の残り湯は、貯めておくのが良いといわれていますが、それは、間違いです。

上記のように、別の災害を招きかねません。
また、復旧したときのために、水道のからんが、緩んでいないかを、確認しておいてください。