就業不能保険は収入源をカバーする注目のジャンル
病気やけがで治療が長引くと、収入減となり生活が苦しくなります。そんなときのために、収入保障保険で働けなくなるリスクに備えます。
就業不能保険はこんな人におすすめです。
- 自営業を営み、働けなくなった場合、たちまち収入がなくなってしまう人。
- 住宅ローンや教育費を引いた収入全てが、生活費になってしまう人。
- 家族を扶養(パートナーや子ども)しているのに、余裕資金が500万円以下の人。
会社員の場合、突然の病気やケガで長期療養になった場合、有給休暇があるうちはよいのですが、その後は、給料の3分の2の傷病手当金で生活することになります。
給料を全て生活費に充てている人は、あっという間に生活が苦しくなります。
得に自営業の人は傷病手当金すら支給されません。自営業ですと、休業したその日から収入ゼロになることもあります。会社員のような有給休暇も傷病手当金もありません。
健康保険に加入している会社員であれば、申請すれば欠勤して4日目から、給料の3分の2相当の傷病手当金が支払われます。
就業不能保険のチェックポイント
1.免責期間は60日か180日
就業不能保険は、働けなくなってから一定の免責期間を経て、保障が開始されます。その期間は60日か180日が主流となっています。
2.就業不能の判定基準が異なる
保険会社各社で働けなくなった、という判定基準は微妙に異なります。たとえばライフネット生命保険では、疾病を問わずに、在宅療養または入院をしていれば対象となります。他社の場合、9疾病など対象や状況が限定されています。
ライフネット生命 | 働く人への保険2 | 疾病を問わず対象 |
チューリッヒ生命 | くらすプラス | がん、急性心筋梗塞、脳卒中、肝硬変、慢性腎不全 |
三井住友海上あいおい生命 | &LIFE新総合収入保障Ⅲ型 | がん、急性心筋梗塞など9疾病で障害年金2級に認定 |
3.メンタル疾患をカバーしているか
これはほとんどが対象外です。
会社員の長期休暇の理由の4分の1は、メンタル疾患によるものです。しかし就業不能保険でも医療保険でも、ほとんどがメンタル疾患は対象外となっています。
チューリッヒ生命は一部だけカバーしています。
働けないリスクに備える、注目の集まる就業不能保険
住宅ローンを抱えていたり、子育てをしている中で、万一のことがあったら大変なことになります。
就業不能保険は、病気やけがなどで働けなくなり、給料が減ったり、またはゼロになってしまうリスクに備える保険です。このようなときに助けになる保険として注目を集めています。
会社員が病気やケガで仕事を休んだときには、最大1年半の期間、傷病手当金を受け取れますが、それを超えて休んだ場合、収入はゼロになってしまいます。
自営業の人や非正規社員の人は、このような制度自体が対象外ですので、就業不能になった場合、生死に関わる大問題になってきます。
就業不能保険は主契約として2種類の特約タイプがあります。特約タイプの場合は、主契約となる保険を選択してから、付ける形となります。
得にチェックしなければならないのは免責期間です。
たいていが60日となっていますが、保険金を早く受取りたいのであれば、この期間は短いほうがいいですね。
各保険会社により、就業不能の定義が異なりますので、注意して比較してください。
たとえば、下記記載のランキングでNo1.とした、ライフネット生命の「働く人の保険2」は、割安な保険で、保険金の受取り方や免責期間に自由度があります。
また、給付金額が一定の標準タイプと540日までは半額のハーフタイプがあり、免責期間も60日か180日が選択できます。180日を選んだほうが保険料は安くなります。会社員の場合は、傷病手当金もありますので、このタイプでもよいでしょう。
就業不能保険の選択は、単体で備えるか、主契約の保険に特約を付けて備えるか、また、介護保障や死亡保障、ストレス疾病などを備える必要があるか、保険料とのバランスで判断しましょう。
就業不能保険ランキング
No1. ライフネット生命「働く人への保険2」
月払保険料 | |||
男性 | 30歳 1834円 | 40歳 2179円 | 50歳 2617円 |
女性 | 30歳 1892円 | 40歳 1932円 | 50歳 2082円 |
※【保険料条件】就業不能給付金:月額10万円、高度障害給付金:100万円、支払対象外期間:60日、就業受取り方:半額(ハーフタイプB型)、保険期間・保険料払込期間:60歳まで。
傷病手当金のある1年半は、給付金月額を半分にできるプランもあります。保険料は最安の水準です。健康体割引はありません。
就業不能保険は、就業不能のみを保障する単体タイプと、収入保障保険や医療保険を兼ね備えた2WAYタイプがあります。
この「働く人への保険2」は、就業不能に特化した単体保険です。その分、保険料は他社の単体保険よりも割安で、年齢が上になるにしたがい保険料の安さが目立ちます。
就業不能保険は、免責期間を過ぎたタイミングで、判断基準に沿っていれば給付されます。
この「働く人への保険2」は、病気やケガで入院していたり、医師の指示で在宅療養をしていれば、精神疾患をのぞき、疾病範囲を制限していません。幅広い対応が、いざというときに役立ちそうです。
給付金は月額10万円から5万円まで、5万円単位で選択することができます。保険期間や給付金の受取り開始日も自由に設定できます。
給付金の受取りには、1回目の給付金支払いから設定した、就業不能給付金月額をまるまる支払う「標準タイプ」と、1回目の支払いから一定期間の給付額を半額にする「ハーフタイプ」があります。
会社員であれば、傷病手当金給付期間を半額に設定すると合理的でしょう。
男性30歳でハーフタイプBであれば、上記の表の通り、月払保険料は1834円ですが、標準タイプですと2390円となります。
No2. チューリッヒ生命「くらすプラス」
月払保険料 | |||
男性 | 30歳 2890円 | 40歳 4380円 | 50歳 7275円 |
女性 | 30歳 2965円 | 40歳 4170円 | 50歳 6575円 |
※【保険料条件】年金支払期間:5年(600万円)、入院給付金:日額5000円、保険料払込期間:60歳。
ストレス性疾患による入院も保障対象になります。健康体割引はありません。
会社員が給付を受ける傷病手当金の支給理由のトップは精神疾患ですが、ほとんどの就業不能保険は対象外です。
この「くらすプラス」は、終身医療保険に特約として、就業不能保障がセットになっています。大きな特徴は、摂食障害やうつ病などのストレス性疾病による、60日以上の入院も保障の対象になっていることです。
他社商品が年金受取期間を60歳までなどと、長期に設定しているのに比べて、「くらすプラス」は、年金受取期間を3年、5年、10年と、比較的短期にしています。
その代わり、他社の商品は仕事に復帰したら、給付も止まりますが、「くらすプラス」は、1度給付を受けますと、その時点で年金の受取りが確定しますので、仕事に復帰しても、設定された年金受取り総額は必ずもらえます。
がん、急性心筋梗塞、脳卒中だけではなく、10種類のストレス性疾病による入院も対象です。
主契約の保険が医療保険ですので、入院給付金が日額5000円保障されます。ただし、入院開始から60日は免責となります。
No3. アフラック「給与サポート保険」
月払保険料 | |||
男性 | 30歳 3010円 | 40歳 3560円 | 50歳 4510円 |
女性 | 30歳 3040円 | 40歳 3500円 | 50歳 4180円 |
※【保険料条件】短期回復支援給付月額:10万円、長期療養支援給付月額:10万円、保険料払込期間:60歳満期。
2プランから選択できますので使い勝手がいいです。健康体割引はありません。
現在の就業不能保険ブームの先駆けとなった商品です。単体で契約できて保険料も手頃です。受取額を短期、長期でカスタマイズでき、無事故給付金がもらえたり、疾病が限定されない点も高く評価されています。
職場復帰しても、給付金は最初の6回分は必ずもらえます。もちろん、就労困難状態が続いている限り、毎月給付金を受取ることができます。
No4. 日立キャピタル損害保険「リビングエール」
月払保険料 | |||
男性 | 30歳 2110円 | 40歳 3400円 | 50歳 4560円 |
女性 | 30歳 2110円 | 40歳 3400円 | 50歳 4560円 |
※【保険料条件】保険期間:5年、支払い対象外期間:60日、保険金額:10万円、対象期間:60歳。
働き盛りの一定期間のみ、保障を強化させたい人向けです。健康体割引はありません。
保険期間が3年または5年更新といった、短期の自動更新型タイプです。支払い対象外期間も5パターンから選択が可能です。
更新のたびに保険料が上がりますが、割安な保険料で働き盛りの一定期間のみ保障を得たい人は、選択肢の1つに入るでしょう。
就業不能状態になったとき、在宅療養の場合でも、月々の給料のように保険金を受取ることができます。年金の受取り開始日を決める免責期間が、60日、90日、120日、180日、365日と幅広く選択できます。
No5. 三井住友海上あいおい生命「&KIFE 新総合収入保険 Ⅲ型」
月払保険料 | |||
男性 | 30歳 5050円 | 40歳 5890円 | 50歳 6260円 |
女性 | 30歳 3420円 | 40歳 3670円 | 50歳 3480円 |
※【保険料条件】最低支払い保証期間:5年、基本年月額:10万円、保険期間・保険料払込期間:60歳満了、新保険料払込免除特約。
充実した保障のわりに保険料が安いです。新保険料払込免除特約も付けられます。
死亡年金・高度障害給年金にプラスして、特定就労不能の保障が得られます。収入保障だけではなく、就業不能や介護保障に備えられますので、多くの保障を確保しておきたい人向けです。もちろんいろいろ付けますと割高になりますので注意しましょう。
万一のときに加え、所定の疾病や障害、要介護状態などで働けなくなりますと、年金が支給され、以後の保険料が免除になります。
また、使われなかった保険料は戻ってくる健康体割引もあります。BMIが18~27以下、最低血圧89mmHg以下、最高血圧139mmHg以下、ゴールド免許保持者または運転免許証を持っていない。