自動車保険について
リスクの細分化で保険料金が変わる
毎年更新がくる自動車保険は、見直しによるコストダウンが、もっとも手軽にできる分野でしょう。
免許証の色や年齢、使用目的、年間走行距離など、細かな条件を、保険料に反映するリスク細分型の商品が、主流となっており、最安のものが、毎年入れ替わりやすいのです。
事故の有無も、保険料を決める、重要な要素であり、他人が安いといっても、商品によっては、自分に当てはまるとは、限らなくなっています。
業界全体で、保険料が下がる機運も出てきています。
損保会社でつくる、損害保険料率算出機構は、5月末に、保険料率算定の基準となる、参考純率を、平均で、8パーセント引き上げると決めました。
自動ブレーキが進化し、事故率が低下したのが一因で、4パーセントから、5パーセントは下がるのでは、といった声もあります。
自動車保険を、見直す更新時期の、絶好のタイミングかもしれません。
担当者を通じて契約する大手損保の代理店型と、電話やインターネットで直接申し込むダイレクト型がある
日本損害保険協会によりますと、自動車保険加入の91.7パーセントは、代理店型が占めており、ダイレクト型は、その安さにもかかわらず、浸透していないといえます。
自動車保険は、万一のときに進化が発揮されます。
価格は高くても、事故対応では、代理店型安心といった思いがあります。
ダイレクト型では、17時~20時で当日の、初期対応を締め切るのに対し、大手損保であれば、24時間対応です。
かつ、サービスセンターが全国にあり、初動も早いのです。
このような代理店型の良さを備えながら、保険料も割安のなのが、全労済のマイカー共済です。
これはリスク細分型という考えはとらずに、たとえば、ゴールド免許でも、ブルー免許でも保険料は変わりません。
それなのに20才、30才、40才のいずれも大手損保よりも、保険料が安いのです。
全労済のほうが、保険料が安くなる人は、多いはずですが、個人賠償責任特約が弱い点には、注意が必要です。
ダイレクト型はコストを重視
ダイレクト型では、セゾン自動車火災保険が40才の保険料で最安です。
「おとなの自動車保険」の名のとおり、40代、50代にオススメです。
ASLSOKが事故現場に、24時間駆けつけるサービスもあります。
どの年代も、おしなべて、保険料が安かったのは、イーデザイン損害保険です。
一方、20才では、三井ダイレクト損害保険が、秀でています。
ダイレクト型の最大大手、ソニー損害保険は、拠点地が比較的多く、価値とサービスのバランスがとれています。
走行距離が短いほど安くなり、休日に近距離を走る程度であれば、メリットは大きいでしょう。
個人賠償責任保険は重要
自動車保険に、入るうえで重要な特約のひとつが、個賠です。
自動車保険の、代わりとなるだけではなく、マンションの水漏れで、階下に損害を与えた、展示品を壊してしまった、などの日常のトラブルまで、年額2000円前後で、補償してくれます。
同居家族や、親元を離れた子供にも使える、優れものですが、認知度が低く、セット率は2割程度です。
大手損保なら、国内無制限、海外も1億円まで、補償しますが、イーデザイン損害保険、三井ダイレクト損害保険には、そもそも個賠がありません。
全労済と、SBI損害保険は、自動車事故のみに備える特約で、やや補償が手薄となります。
その点、セゾン自動車火災保険は、ダイレクト型にもかかわらず、示談交渉付で、国内は、無制限補償と秀でています。
その他
弁護士費用特約は、契約者に落ち度がない「もらい事故」で活躍します。
どの損保会社でも、付けられますが、使える範囲に、差があることはあまり知られていません。
大手の損保会社は、自動車事故のみが対象ですが、全労済が「自動車事故を含む交通事故」、アクサ損害保険は「自動車事故+偶然の事故」と、やや広いです。
三井住友海上火災保険や、ソニー損害保険では、自動車事故に加え、日常事故までカバーできる、特約内容も選択できるなど、範囲の見直しが進んでいます。
10代や20代は、どの自動車保険でも、保険料が高いです。
これを回避する定石テクニックは、同居する親の等級を引き継ぐことです。
1日保険を、利用する手もあります。