なぜ保険に入るのか考えてみましょう
必要であることはわかっていても、難しそうで、めんどくさくて、敬遠してしまう人が多いのではないでしょうか。加入前に正しい知識を身につけて、自分にあった保険を選びましょう。毎月何十年も払い続ける保険金はとんでもない額になります。家一軒買えちゃいます。
保険は大きく分けて4種類ある。目的に合わせて加入を
死亡保険
■加入目的
保険の対象となる人が死亡した場合、少しでも多くの死亡保険が受け取れるものがよいでしょう。満期保険金など貯蓄型にはあまり期待しないほうがいいでしょう。また遺族が相続税の支払いなどを円滑に行えるようにしたいです。
■候補となる保険の種類
- 定期保険
- 定期付き終身保険
- 終身保険
- 定期付き養老保険
■社会保障・企業保障
- 遺族基礎年金
- 遺族厚生年金
- 労災保険制度
- 企業年金の遺族年金
- 死亡退職金
病気・けが
■加入目的
病気やけがで入院や手術をしたときに、給付金を受け取りたいです。寝たきりや痴呆も心配です。
■候補となる保険の種類
- 各種入院特約
- 医療保険(がん保険など)
- 介護保険
- 生前給付保険
■社会保障・企業保障
- 健康保険制度
- 高額医療費制度
- 傷病手当金
- 後期高齢者医療制度
- 労災保険制度
- 障害年金
長期貯蓄
■加入目的
最終的には満期保険金を受け取れるなど返還率のよいものにしたいものです。また、子供の進学に合わせて学資金を受け取りたいです。
■候補となる保険の種類
- 養老保険
- 一時払養老保険
- 貯蓄保険
- 学資保険
- 生前給付金付き定期保険
■社会保障・企業保障
特にありませんが、自助努力の支援制度として財形制度や社内預金制度など。
老後準備
■加入目的
老後に備えて年金がもらえるものがよいでしょう。長生きのリスクも考えるべきです。
■候補となる保険の種類
個人年金保険
■社会保障・企業保障
- 老齢基礎年金
- 老齢厚生年金
- 退職共済年金
- 退職金
- 企業年金
- 国民年金基金
- 財形年金
- 介護保険制度
あなたは何のために保険に入るのでしょう?
おこって欲しくない事態が訪れたときに役に立つのが保険です。何の備えもしていなければ、万一のことが起こった場合、手遅れになってしまいます。
また、保険のことはよくわからないといって、きちんと理解しないで、勧められるまま加入してしまうと、本当に必要な保険が付いていなかったり、無駄に高い保険料を支払うことになりかねません。最初に保険の基本を学んでおくことが大切です。
保険の加入目的は、死亡保険、病気やけがの保障、貯蓄、老後の準備の4つです。
まずは、加入目的を明確にすることからスタートです。
あなたがどの目的を重視するかは、立場や年齢、子供の有無など、いろいろなことを考慮して決める必要があります。状況に応じた保険のタイプを考えましょう。

優先すべき保障は状況や年代によって変化します
得るべき保障は、扶養家族はいるか、結婚しているか、持ち家か、会社員かなどさまざまな条件によって人それぞれ異なります。今のあなたはどのような立場でどんな保険が必要なのか、確認しましょう。
独身の場合、20代のうちは手厚い保険はあまり必要ないでしょう。死亡保険であればお葬式の費用が賄える程度で十分です。けがや病気で働けなくなった場合に備えて、医療保険のほうが優先度が高いです。ただし、こちらも高額な保険は必要ありません。
独身で40才代に差し掛かったら、けがや病気のリスクが高くなりますので、医療保険を充実させましょう。また、将来に備え、貯蓄と老後のため準備を始めるタイミングでもあります。
結婚して家族が増えたら、家計の収入を支えている人の死亡保険をしっかり確保することが重要です。特に子供が生まれたら、養育費や教育費が相当額必要になりますので、死亡保険の上乗せをします。
40代になれば、老後の準備を始めなくてはなりません。共働きで妻も家系や住宅ローンの返済に貢献しているのであれば、妻にも十分な死亡保険が必要です。
専業主婦の場合でも、子供が小さいうちは家事や養育面での影響が大きいため、死亡保険はある程度手厚くしておきたいところです。
また、子供の医療保険に関しては、中学卒業までは医療保険が無料などの自治体も多く、一定年齢までは公的保障で医療費がカバーされますので、必要性はそれほど高くはありません。
子供が成人・独立したら、妻の生活保障を除き、死亡保険はあまり必要ではなくなります。その分、老後の準備を優先させましょう。リタイヤ後はけがや病気には十分備えつつ、老後資金の準備は完了する時期となります。