入院するとお金はどのくらい必要? 保険でいくらもらえるのでしょう
病気やけがで入院したら実際にどのくらいのお金がかかるのでしょう、また、医療保険は本当に必要なのでしょうか、どのくらい備えておけばよいのでしょう
入院したらかかる医療費(対象は全国健康保険協会管掌健康保険の被保険者)
入院平均日数 | 入院平均費用 | |
悪性新生物(がん) | 11.61日 | 68万9376円 |
神経系の疾患 | 14.51日 | 45万6458円 |
眼および付属器の疾患 | 5.4日 | 38万8386円 |
糖尿病 | 11.64日 | 35万5263円 |
肺炎 | 7日 | 28万3694円 |
腎臓の疾患 | 7.4日 | 34万5925円 |
妊娠、分娩および産褥 | 4.31日 | 25万3105円 |
出典:厚生労働省 平成26年度医療給付実態調査
医療費
医療費は健康保険の対象となるので、自己負担は3割です。高額になっても高額医療費で自己負担の上限あり。
入院中の食事代
入院中の食事代は1食あたり自己負担は360円(公的保険が適用されている場合)。1日あたり1080円になる。高額ではないが長期入院では負担になる。
差額ベッド代
個室などを希望した場合の差額ベッド代は自己負担になる。入院が長期化するとそれだけで負担は大きい。
その他雑費
家族の交通費やパジャマ代、タオルなど身の回りの品や、テレビ代などもかさむと、それなりに大きな出費となる。
治療費以外にもさまざまな費用がかかる
入院したらいくらお金がかかるのか心配しているものの、具体的なイメージがわかない人も多いと思います。上記(入院したらかかる医療費)は主な疾病での平均的な入院日数と費用ですが、日数は1~2週間がほとんどです。平成26年度のデーターですが、入院の平均費用は70万円弱かかっているがんを筆頭に数十万円必要というのが現実でしょう。
病院へ支払う医療費は健康保険の対象になりますので、自己負担金は3割です。高額療養費制度が利用できますので、1ヶ月あたりの自己負担額は多く見積もっても10万円程度です。
病気になってしまったのですから、この医療費はしかたがないとしても、問題は健康保険の対象外となる費用です。これがばかになりません。
その多くを占めるのが差額ベッド代です。これは個室などを希望した場合だけではなく、ベッド数が4床以下の部屋が対象となりますので、特に希望しなくても、病室の空き状況などで4人以下の部屋を選択せざるを得ない場合では、同意があれば差額ベッド代は自己負担となります。
状況によっては同意せざるを得なくなりますので、差額ベッド代も必要な費用と考えて備えておいたほうがよさそうです。
費用は1日当たり5250円以下が約6割を占めている一方で、5251円~1万500円が23.8%と最も多くなっています。そのほかに食事代や雑費なども必要です。
医療保険の選び方
定期型よりは終身型を選ぶ
定期型のほうが安いですが、更新ごとに保険料がアップするので将来が心配です。できれば終身型を選択したほうが、65才くらいまでに保険料を払い終えるプランが安心。
1回入院の給付金日数は60日型でもOK
1回の入院での給付限度は長い方が安心ですが、保険料はその分割高になります。最近は入院日数が短期化していますので、60日型も選択肢に入ります。
手術給付金の金額を確認
手術給付金は入院日額に応じて決められているのが主流です。手術の種類によっても金額が変わりますので、どんな手術でいくらもらえるかを確認しておきましょう。
入院は短期化しているが、医療費負担は増えている
昨今、入院日数は半減している一方、医療費は負担増になっています。がんは長期入院が必要というイメージですが、実は以前に比べて入院日数は大幅に減少しています。
9年前は1ヶ月前後の入院が、平成26年には平均で2週間程度となっています。今後はもっと短くなる可能性もあります。
完治するまでにはその後も通院による治療を行うケースも少なくありませんが、入院期間は短縮傾向にあることは、はっきりしています。
一方で、入院した場合の自己負担額は上昇傾向にあります。高額療養費制度があるとはいえ、それ以外の支出も増加傾向にあります。また、がんなどの治療を中心に先進医療を受けるケースも増えていますが、その技術料はかなり高額です。※下記参照。
先進医療費は健康保険適用対象外ですので、高額療養費の対処とはならず、全額自己負担です。
一般の人が貯蓄でどうにかできる金額ではありませんので、いざというときに最善の治療を選択したいと考えるのであれば、先進医療の保障がある医療保険で備えるのが現実的でしょう。
また、がんの入院日数の短縮傾向と費用負担の増加を考慮しますと、入院給付金をメインの保障とした医療保険よりも、がんと診断されたときにまとまった一時金が受け取れる保険のほうが安心といった考え方もできます。
最近の新しい保険ではそうした実態を反映して、保障内容も多様化しています。そのような形でどれだけの保障を得たいのかを、よく考えたうえで必要な保険を確保することを検討しましょう。
先進医療の技術料
がん治療の先進医療
■重粒子線治療:308万6341円
重粒子線(炭素イオン線)体外から病巣(びょうそう)に対して照射する治療法。
■陽子線治療:268万805円
放射線の一種である粒子線(陽子線)を病巣に照射する治療法。
その他の先進医療
■多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術:53万5218円
遠方と近方の両方に焦点を合わせることができる多焦点眼内レンズを用いた白内障の治療法。
■高周波切除器を用いた子宮腺筋症核手術:30万1000円
子宮を全摘せずに高周波切除器を用いることにより腺筋症組織のみを切除する治療法。
※技術料は平成26年7月1日~平成27年6月30日の1件あたりの平均額です。いずれも先進医療にかかる技術料のみで、検査・診療費や入院費などは含みません。
出典:厚生労働省「平成27年6月30日時点における先進医療の実績報告」
入院日数は年々減少
出典:厚生労働省「患者調査」
語句
産褥……さんじょく – 出産のとき産婦が用いる寝床。「─期(=出産後、母体が回復するまでの期間)」
管掌……かんしょう – 自分の管轄の仕事として取り扱うこと。「政府─の健康保険」
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