引受基準緩和型医療保険は持病があっても医療保険に入れます

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持病があっても医療保険を確保できる「引受基準緩和型医療保険」をチェック

高齢化により死亡保障よりも医療保障のニーズが高まる

今までの保険の選択は、生命保険といえば、まずは死亡保険を中心に考えるものでした。現在の日本は高齢化が進み、子どもが独立した後の人生がとても長くなっています。

毎年、日本人の平均寿命があがっていき、今では男女ともに80才を超えています。子どもが独立しあと、30年の人生が待っているのです。病気になったとき、お金の面で苦労したくはありません。

健康等のリスクに対応したいと、医療保険でカバーしようと考えるのは、年齢が上がってからの場合が多いです。

50代の後半になると、保険は家族のための死亡保障から、将来の自分のための医療保険にシフトする動きが高まっています。そのようなわけで、医療保障のニーズが中高年層で高まっています。また、従来の保険ではこのようなニーズに対応しきれない面もあります。

持病があったり、大病をしたなどの既往歴(きおうれき)があると、保険に入りたくても、一般的な医療保険では加入できない可能性があるのです。

このようなニーズに対応するために開発されたのか、健康に不安の人でも入ることができる「引受基準緩和型医療保険」なのです。

これは、持病などで薬を飲んでいる人でも、簡易的な告知内容で加入できる保険です。しかも、持病が再発したとしても保障されるので、現在のニーズに対応できているといえます。問題は保険料が割高になる点でしょう。

過去にがんになったことがあっても、条件次第では加入できる

「引受基準緩和型医療保険」は健康に不安がある人でも入れる可能性があります。最大の特徴として、過去に大病をした人、持病のある人、現在薬を飲んでいる人も対象となる点です。ただし、入院している人や、しようとしている人は対象外です。

保険の加入時には告知項目というものを必ず問われます。一般の保険では既往歴や持病があると告知しますと、加入できないことが多いです。「引受基準緩和型医療保険」はこの部分の条件をゆるくしていて、たとえば入院後2年以内、5年以内などと、期間を区切って判断される仕組みになっていることが多いです。

●総患者数の多い疾病順位(赤字は生活習慣病

順位病名患者数
1位高血圧性疾患1010.5万人
2位歯肉炎及び歯周疾患331.5万人
3位糖尿病316.6万人
4位高脂血症206.2万人
5位虫歯184.6万人
6位心疾患(高血圧性のものを除く)172.9万人
7位悪性新生物(がん)162.6万人
8位脳血管疾患(脳卒中)117.9万人
9位ぜんそく117.7万人
10位気分(感情)障害(躁うつ病を含む)111.6万人

※出典:厚生労働省「平成26年度患者調査(主な傷病の総患者数)」

実際の告知項目での既往歴として、「がん・上皮内新生物」の入院がまずは問われます。上記、「平成26年度患者調査」ではがんは7位となっています。がんになっても、がんの種類や状態によっては治る確率が高くなっているので、条件さえクリアできれば、保険に加入できます。

それ以外に持病として問われることが多いものでは、肝疾患、腎疾患、精神疾患などがあります。保険会社によって告知項目の条件が異なりますので、あなたの既往歴と照らし合わせ、複数の保険会社に確認することが必要です。

保険料は高いが、加入後に条件次第で割引になる保険もある

対象は病気になるリスクが高い人ですので、保険料は当然、割高になっています。30代では保険料が2倍近くになる場合もありますが、50代では保険料が1.3倍などと、低く抑えられていることも多いのです。

加入してから5年間の入院日数が通算で5日未満などと健康だった場合、割引となる新タイプの保険も発売されています。持病や既往歴があっても現在健康で生活している人であれば、保険料が優遇されることがあるのです。

「引受基準緩和型医療保険」は、一般的に、加入後1年間などが支払い削減期間とされ、保障が半額になるケースも多いのです。ただこれも保険会社によっては、一部支払い削減期間のない保険もあります。

一生涯の医療保険を選ぶのですから、各社の商品をしっかり吟味して、なるべく有利な条件で入りましょう。

語句

既往歴……きおうれき – 現在までの病歴に関する記録。