長寿化で死亡保障や医療保障など、2018年4月にも保険料の全面改定がありそう
値下げ幅は各社さまざま。死亡率改善が好影響
昨今、長寿化の流れに伴い、2018年4月にも各社生命保険会社が死亡保障など、主力商品の保険料を全面改定する見通しとなりました。対象は今回大幅に動いた貯蓄型以外となる予定です。
定期保険や収入保障保険など、掛け捨ての死亡保険は保険料が下がる見込みです。保険料を算出するうえでの基礎となっている「標準死亡率」が、平均寿命の伸びにより、11年ぶりに引き下げられることになりました。
30~40代の男性の値下げ率が最も大きく、この世代での死亡率が下がっているため、保険料軽減が期待できそうです。例として、10年定期では5~10パーセント程度下がると予想されています。
逆に、医療や介護はリスクが高まることから、医療保険と介護保険は値上げが見込まれています。
要介護の認定者数は毎年増加。介護する家族のニーズに対応する保険
商品名 | 契約可能年齢 | 要介護1以上で | 発売時期 |
あんしん介護(朝日生命) | 40~79才 | 保険料免除、年金支払い | 2015年4月 |
あんしん介護認知症保険(朝日生命) | 40~75才 | 保険料免除、所定の認知症で年金や一時金支払い | 2016年4月 |
介護一時金特約(損保ジャパン日本興亜ひまわり生命) | 15~75才 | 一時金支払い | 2017年4月 |
※朝日生命は契約時に一時金タイプか年金タイプかを選択します。損保ジャパン日本興亜ひまわり生命は終身保険と医療保険に付加する特約となります。
要介護1状態から保障する商品が増えている
毎年、要介護の認定者数は増えていて、2014年度には606万人と、初めて600万人を超えました(厚生労働省)。そのうちの約19パーセントと最も多かったのが要介護1です。
要介護1の場合、介護サービスを受ける割合が低いとはいえ、決して、家族の負担は軽くはありません。
今までの介護保険は、要介護2以上の認定者を保障対象とするものがほとんどでしたが、最近では要介護1の状態から保障する商品が多くなってきています。
朝日生命の商品で「あんしん介護」は、要介護1以上で保険料が免除されます。また、年金タイプであれば、終身年金を受取ることができます。
同じシリーズで新たに昨年4月、所定の認知症になると、一時金か年金が支払われるものが発売されています。
損保ジャパン日本興亜ひまわり生命保険は、同社の医療保険や低解約返戻金型終身保険に特約を付加することで、「介護一時金特約」として要介護1状態をカバーします。
このような保険は、要介護度が低い段階から保障してくれるので、若干、保険料は高めです。介護保険に入るときには、細かな保障条件もきちんとチェックしましょう。