ハイデイ日高、最高益更新中

スポンサーリンク

前期単独営業14期連続、最高益更新

ちょい飲み需要拡大

2017年2月期、ラーメン店「日高屋」を展開するハイデイ日高の営業利益(単独)は、前期より5パーセント増である45億円程度になったもよう。おおよそ計画並であり、14期連続で最高益を更新した。既存店の客数減少で売上高は伸び悩んだが、酒を飲みながら、ちょっとつまみを食べる「ちょい飲み」の需要が増加した。採算の良い酒類の販売増につながり利益を押し上げることになった。

売上高は5パーセント増えた385億円になるもよう。新規22店舗を出店して16店舗が純増(重複した分や経費等を差し引いた残りである純粋の増加)となった。従来の予想である7パーセント増の392億円からは7億円程度の下振れだった。新規30店舗の出店予定があったが、人手不足や駅前などの物件取得における激しい競争が影響した。利益を左右する既存店の売り上げは横ばいだったもよう。台風などの天候の不順が影響して客数は1.2パーセント減少した。また、アルバイトの人員不足により、店舗の一部で営業時間を短縮したのも響いたようだ。

一方、仕事終わりの会社員や退職後のシニア層などによる「ちょい飲み」の需要が拡大した。ハイボールやサワーなど利益の高いアルコール類の比率が高まった。若年層や女性の利用客も増えて1.2パーセント客単価が上昇して、客数の減少を補った。定番商品である低価格の「野菜たっぷりタンメン」や「中華そば」などの売れゆきも順調に伸びた。

アルコールの売上比率は居酒屋並みに16パーセント台と高く、利益の押し上げにつながった。前期の売上高営業利益は11パーセント台後半と、8年連続で10パーセントを上回ったとみられる。リンガーハットの前期見込みベース7.3パーセントや、同王将フードサービスの8.4パーセントなど同業他社と比べても高水準を維持している。

人手不足によりアルバイトの時給などの人件費が上昇。それでも光熱費や減価償却費の減少で吸収し、増益を確保した。17年2月期の決算発表は5日に予定している。18年同期の業績見通しは増収増益となる公算が高い。