貧血気味の人は食事のあと、緑茶やコーヒーをすぐに飲まない

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貧血 – 健康を害したら食べて治す栄養学

血液のヘモグロビン(血色素)や赤血球の量が正常値以下になると、貧血気味になります。赤血球の量が少ないと、酸素運搬能力が低下し、めまいや動悸の症状が現れ、顔の皮膚や粘膜が蒼白になります。

貧血の中には、鉄欠乏症貧血、巨赤芽球性貧血(きょせきがきゅうせいひんけつ)、悪性貧血があります。ほかに、出血性貧血、再生不良性貧血、溶血性貧血などがあります。

鉄欠乏症貧血は鉄不足、巨赤芽球性貧血はビタミンB12や葉酸不足、悪性貧血もビタミンB12の不足から症状が現れます。

出血性貧血は交通事故や手術や出産などで大量の出血でおこる急性と、胃潰瘍や子宮筋腫などによる慢性があります。再生不良性貧血は、造血幹細胞(血液を作る細胞)の傷害により、赤血球や血小板、白血球、リンパ球などの成分が不足し、治療も長期化することから、難病指定となっています。溶血性貧血は、赤血球の寿命が短くなってしまい、赤血球の量が少なくなることで起こります。

これらの貧血はすべて、血液に必要な栄養成分の不足や利用障害が原因です。対処法としては血液に必要な栄養分を補うことです。貧血の改善や予防には鉄分の摂取が重要となります。

食事などでの摂取基準は、日本人の成人男性で、1日に7~7.5㎎、女性は10.5~11㎎です。貧血気味の人では男性12~15㎎、女性15~20㎎となっています。

食事はビタミンCを同時に摂取すると、鉄の吸収を高める

鉄分を含む食べ物と同時に鉄の吸収を助けるビタミンCを摂取することがポイントとなります。

食事のあと、緑茶やコーヒーをすぐに飲まない

逆に、吸収を妨げるタンニンを含むコーヒーや緑茶、紅茶は食事中や食後にすぐには飲まないことを心がけましょう。これは意外と大事なことなのです。

鉄にはヘム鉄と非ヘム鉄があります。鉄は吸収があまりよくない栄養素です。腸管での鉄の吸収率はヘム鉄でおよそ30パーセント、非ヘム鉄でおよそ5パーセントです。したがって、同じ鉄を選択するのであれば、魚や赤みの肉などに多く含まれるヘム鉄を選びます。豚のレバーには多くの鉄が含まれています。

ちなみに、タンニンと同様、穀類や食物繊維、豆類に含まれるフィチン酸というものは、鉄イオンを難溶性の鉄塩に変えて、吸収率を低下させます。鉄分を摂取するのであれば、このことも頭に入れておきましょう。

icon-arrow-down 年代別女性の1日あたり鉄の必要量(厚生労働省2015年日本人食事摂取基準から引用)

語句

血色素……けっしきそ – ヘモグロビンのこと。広義には血液中の色素蛋白質の総称。ヘモシアニンを含めていうこともある。

蒼白……そうはく – あおじろいこと。顔色などのあおざめて血色のわるいこと。

葉酸……ようさん – ビタミンB複合体の一つ。ホウレンソウなど一般に緑葉野菜中に含まれるのでこの名があり、動物の肝臓からも得られる。造血に有効。ビタミンM。

肩こり – 健康を害したら食べて治す栄養学

肩こりの一般的な原因としては、運動不足やストレス、無理な姿勢、神経疲労、偏食などがあります。病気による肩こりもあります。胃腸などの障害からがんまで、さまざまなことが要因となります。当然そのときは、肩こりの原因である病気の治療が最優先となります。

肩こりは、血管の収縮、血行不良、疲労物質の蓄積、自律神経の緊張などのいろいろな生理的異常を起こします。単に肩周辺の筋肉が凝り固まるだけではありません。進行すると吐き気や頭痛などの症状も引き起こします。

肩こりの治療は、基本的に筋肉の凝りをほぐして、血行をよくすれば、改善します。血行をよくする食事で、肩こりを間接的に解消することも可能です。

体を温める食事で。野菜は生より温野菜

にんにくやねぎ、しょうが、スパイスなどの体を温める食材を用います。冷たい飲み物やくだもの、生野菜、白砂糖、化学調味料などは体の内側から冷やします。このため、血行不良を招きやすく、肩こりの原因にもなります。摂りすぎに注意しましょう。飲み物は常温か温かいものを、こまめに摂取します。

エネルギー代謝を活発にして体温を上げることも有効です。エネルギー代謝を円滑にするビタミン群を含む食べ物は、こわばった筋肉をほぐす働きも期待できます。

近頃はパソコンやスマホの使用で肩こりを訴える人が、とても多くなっています。あまり集中しすぎずに、適度にストレッチなども取り入れましょう。

ヨモギ湯などの薬湯に浸かるのもよい方法です。肩までゆっくり浸かり、体の芯まで温めましょう。適度な運動、バランスのよい食事、お風呂でリラックス、十分な睡眠などが、肩こりの軽減に効果があります。

語句

エネルギー代謝……生態系、また生体における物質代謝と関連して行われるエネルギーの出入・変換。一般に植物は太陽光線のエネルギーを化学的エネルギーに変え、動物はこの化学的エネルギーを熱および機械的エネルギーなどに変えて体温維持・運動などを行う。エネルギー交代。

筋肉痛 – 健康を害したら食べて治す栄養学

日頃、身体を動かしていないと、いきなり運動したり、普段はしない動きをしたときなど、次の日に筋肉痛になることがあります。

原因として一番多いのは、運動のせいで、筋肉の使いすぎから起こった筋肉痛です。ある程度激しい運動をすると、筋肉に負担がかかります。そのまま運動を続けると、筋繊維(きんせんい)が損傷します。それが筋肉疲労になり、さらに進むと筋肉痛になります。

筋肉疲労や筋肉痛は体力を消耗し、カゼをひくなど、身体の不調の原因にもなります。運動のあとは身体が温かくなるので、薄着になりがちですが、そのまま放置すると、プロの運動選手でもカゼをひきます。

運動したあとだけでなく、運動の前にも摂取したい、ビタミンB群、C群、クエン酸

ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンC、クエン酸を含んだ食べ物を組み合わせると、この筋肉疲労を緩和することができます。

あげた栄養素は、みな疲労回復に必要なものです。運動後はもちろん、運動前にも摂取し、疲労物質が生成されても身体が対応できるよう、準備しておくことも大切です。実は、これ、結構重要なのです。

豚肉や胚芽米にはビタミンB1、牛乳や納豆はビタミンB2、果物や野菜にはビタミンCが含まれています。レモンなどの柑橘類にはクエン酸が含まれています。

運動前に行う身体をほぐすストレッチも筋肉疲労の緩和につながります。運動前には筋肉を十分に伸ばしておきましょう。筋肉の収縮がスムーズになり、けがの予防にもなります。ウォーミングアップは筋肉を温め、身体を動きやすくします。

当たり前のことですが、筋肉疲労のおきにくい身体にするには、筋力の強化が必要です。注意しなければならないことは、いきなり走ったり、短い時間で激しい運動をするのではなく、毎日少しずつ行い、徐々に負担を増やしていくことです。

運動で損傷した筋繊維は、回復までに2日以上かかります。その間に、ふたたび運動を行うと、損傷を受けていなかった筋繊維までも負担がかかり、筋肉疲労の回復が遅れてしまいます。

筋繊維は損傷から回復するときに、大きくなり、筋力がアップします。ですので、運動後は、筋肉の元になるたんぱく質と、上記であげた疲労回復の栄養素を補給して、筋肉を休ませましょう。

運動は健康を支えるいちばんの方法です。しかし、急激に始めたり、間違った運動をしてしまうとケガをする可能性も大です。断続的に無理なくできる運動を、生活の中で取り入れましょう。ウォーキングや軽いジョギングなどが、効果的でかつ安全です。

食べ物としておすすめは、豚肉、胚芽米、牛乳、納豆、レモン、グレープフルーツ、キャベツ、ピーマン、いちご、キウイなどです。

語句

筋繊維……きんせんい – 筋組織を構成する収縮能をもつ細胞。筋細胞。骨格筋では10センチメートルにもなる繊維状の形態をとる。