年金なんて、考えたこともないよ
「年金? まだそんな年じゃないし」
ごもっともです。
「もっと年取ったら考えるわ」
そうきますよね。もらえる方ではないですからね、取られるばかりで。
「少子高齢化のせいで将来年金なんかもらえないよ」
そう、そこなんです。!
今リタイヤしている人を支えているのは若い人。これは間違いありません。でも働いている人たちが支払っている保険料だけで、まかなっているわけではありません。税金でも支払われています。
『年金資源に消費税を』
今、議論されているところですね。10パーセントの消費税、平成31年10月と2年近く延期となりました。どのみち、消費税は上げるしかないので、確実に上がります。
年金の仕組みって?
年金制度は2階建てになっています。基本的には。
「なに? 2階建てって」
ですよね。
1階は老齢基礎年金(国民年金)。国民全員が加入することになっています。
2階は老齢厚生年金(厚生年金)。会社員が加入します。
2階には共済年金があります。これは公務員が加入。で、公務員は老齢基礎年金、プラス老齢厚生年金、プラス共済年金でした。←過去形
とまあ、3階建てだったのですが、平成27年10月1日から会社員と同じように、老齢基礎年金、プラス老齢厚生年金の2階建てに変更になりました。
会社員は老齢基礎年金、プラス老齢厚生年金が支給されます。自営業の人は基本的には、65才から老齢基礎年金のみが支給。
上場企業等であれば企業年金がありますので、老齢基礎年金プラス老齢厚生年金、プラス企業年金が支給されます。当初、薄給だったといわれる公務員の将来を考えての共済年金だったのでしょう。
自営業でも厚生年金に加入できる仕組みがあります。
老齢基礎年金は20歳から60歳までの40年間の加入で満額となります。支給額は年780,100円。(平成28年4月分から)
老齢厚生年金は仕事の期間や報酬額によって変わります。給料が高い人は多くもらえる仕組みです。く、悔しい。
ご夫婦で奥様が専業主婦であれば月20万円強くらいでしょうか。
企業年金がもらえる人はこれにプラスされます。企業年金がない人はもらえません。会社に聞いてください。
いろいろなパターンがありますので、年金支給額については一概にはいえませんが。
加給年金
年金を受け取る夫に65才以下の妻がいる場合、妻が65才になるまで加給年金(振替加算)が支給されます。支給額は夫の年齢によって変化します。
妻が大正15年4月2日生まれから昭和41年4月1日生まれ、厚生年金加入期間が20年以下、障害年金をもらっていない、という条件です。
妻が65才になると老齢基礎年金が受けられるようになるため、加給年金はなくなります。
年金制度は利率のいい保険?
年金制度は国民のための、お金に関するリスク回避の保険制度です。本当はすばらしい保険なのですが、先細ってきている実情は否めません。
それでも、お金がたっぷりある人は別ですが、ごく普通のサラリーマンでお金を貯める習慣がない人は、支払いはやめない方がよいと思います。
年金制度は破綻するといわれていますが、そのときは日本国が破綻したときのような気がします。支給額は減ってくると思いますが……。
現代の若い世代にもきちんと支給できる制度を構築していただきたいと願っています。
若い人こそ年金を気にすべし
若い人たちは、おそらく永久に若いまま、と思っています。
でも、残念ながら、違います。
生きていれば、人間は100パーセント65才になり、70才になります。
期間が長いので忘れてしまいますが、そのときなって慌てても遅いのです。
高校や大学を卒業して定年までずっと勤める人は、あまり考えなくてもいいかもしれません。でも、給料明細からちゃんと年金が引かれていることだけは確認してください。
学生さんは親に確認しましょう。
リタイヤしてお金がもらえない、なんてことのないよう、若い内から気にした方がいいです。そのときになって、絶対に愕然としますから。
将来、年金支給額が減るのは必然でしょう。ゼロになることはありませんが、個人でお金を貯めるしかなさそうです。支払った分以下になる可能性もあります。
若いうちから貯めるのがベスト。将来は年金と預金で生活しなければなりません。30年、40年コツコツ貯めればそれなりに膨れます。がんばりましょう!
年金のブログを書いていると、本日午後、年金制度改革法案が可決した
本日、25日午後可決。
早い話、若者の将来のため、現役世代の年金をカットする法案です。
マクロ経済スライド。
物価や賃金の上昇率よりも年金支給率を抑える、ということです。こんな難しい計算方法をどこの誰が考えるのか分かりませんが、今回は、もっと、支給額を抑えます、という法案です。GPIFにがんばっていただくしかありません。運用のパーセンテージは低いですが。
GPIFとは?
年金を管理運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)。2016年7月~9月の実績、2兆3746億円の黒字に。おー!
内訳は、国内外の債券はマイナスですが、国内外の株のもうけでした。
第1四半期4月~6月は、5兆2342億円のマイナスだったのですけどね。ぞっとした記憶があります。
次回はチャンスかしら。トランプ相場で超黒字! 願望ですが。
年に約50兆円を年金支給で使用しますから、今ある運用金額130兆円から全額支払うとすれば、2年もちません。これは実に恐ろしいことなのです。
我々の公的年金の運用はGPIFにお任せする以外にないんです。ホントに、がんばってください! 30万円を1億円にしたトレーダーの皆さんの知恵を借りて、検討していただくわけにはいきませんか?