秋晴れの頃は
秋は長雨が続いたり、天気が安定せず、変わりやすいけれど、季節が進むにつれ、秋晴れの日が多くなってきます。
その要因は、移動性高気圧が、大陸から進んでくるからです。
移動性高気圧が、乾燥した空気を運んできます。
この移動性高気圧に覆われると、雲一つない晴天になります。
移動性高気圧が大きくなり、日本全体を包んで、全国的に晴天になるのです。
さらに、連なって移動性高気圧がやってきますと、帯状高気圧となり、何日も晴天が続き、心地よい秋の天候が続くことになるのです。
しかし、移動性高気圧により、晴天となった夜間には、さえぎるものが上空にないので、地表の熱が奪われ、気温が低下します。
この放射冷却現象により、霜が発生したり、霜が降りたりしますので、注意が必要でしょう。
秋晴れの特異日(晴天・雨天など、ある天候が統計上高い確率で現れる日)は、11月3日の文化の日です。
過去のデータから、この日は、80パーセントの確率で、晴れになります。
からりと晴れた秋晴れは、湿度も低く、気持ちがよいですが、気温はあまり上がらず、寒さを感じるような日もあります。
このような気温の差は、移動性高気圧の違いによります。
移動性高気圧が、中国の揚子江(大陸の南部)で発生し、日本に近づく場合、暖かい空気ですので、気温が上昇して、穏やかな陽気になり、小春日和となります。
一方、シベリア(大陸の北方)から南下する、移動性高気圧は、冷たい空気ですので、日差しがあって、晴れであっても、あまり気温が上がりません。