前線は2つの性質の異なる気団が衝突するところに発生する part1

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前線ってなんでしょう – 1

二つの性質の異なる気団が衝突するところに発生するのが前線

日本のある中緯度地方は、寒気と暖気がぶつかり合うところですが、寒気のかたまりの中に暖気がくさびを打ち込むように入っていくと、そこに低気圧が発生します。

そこで生まれた低気圧は前線を持っていることが大きな特徴となります。前線には4種類ありますが、そのなかでももっとも強い雨を降らせる寒冷前線です。

寒気と暖気が衝突するところに発生する寒冷前線

寒冷前線は北からの寒気が南からの暖気の下にもぐり込むように運動するときにできる前線です。

2つの大気は面で接するので前線面ができますが、前線とは、その前線面が地上と接している線を指しています。寒冷前線の前線面は北西方向へ斜めに上昇していきます。

寒冷前線上では、反対方向へ運動エネルギーをもつ大気がぶつかるため、寒気に持ち上げられた暖気は上空へまっすぐにのぼっていきます。そのために、前線上に積雲が生まれ、それが積乱雲へと成長します。

積乱雲は特に前線の北側で発生することが多いのですが、寒気の動きが速いときには、地上の摩擦によって上空の寒気が地上の前線面よりも先に進む場合があります。このとき、前線の南側でも雨が降ります。

積乱雲は雷や突風をともなうため警戒が必要ですが、速度が速く、しかもその幅は50キロメートル程度と狭いので、激しい雨も長くは続きません。

寒冷前線が通過すると、それまで南西から前線に向かって吹いていた暖気が、北西から吹き込む寒気に変わるため、気温が急降下します。このような気温や風向きの変化から、前線が通過したことは簡単に感じることができます。

寒気を暖気が追いかけていくとことにできる温暖前線

低気圧の中心から東側に向かってできるのが温暖前線(おんだんぜんせん)です。

ここでは、東に向かう寒気を暖気が追いかけていくように動きます。温暖前線面は東に向かって斜めに上昇していくので、暖気は寒気がつくる坂を昇りながら東へ進むように動きます。

2つの大気が同じ方向へ進むため、その運動エネルギーは寒冷前線ほど強くはなりません。そのために温暖前線上では層状雲が作られます。

前線上では層雲ができ、乱層雲へと成長します。温暖前線の東側では、積層雲が生まれるため雨になりますが、その雨は寒冷前線が降らせる雨と比べるとたいへんおとなしい雨になり、雨量も少なくなります。

しかし、乱層雲は前線面上に広くかかるため、雨の範囲は広く、ときには500キロメートルにもおよぶものになります。

また、積層雲の東の上空には巻層雲(けんそううん)や巻積雲(けんせきうん)、あるいは巻雲(けんうん)などの上層雲ができます。

↓雲の種類

北半球(陸)では複雑な天気となり南半球(海)では強烈な風が吹く
南半球は海半球といわれるように海が多く北半球は陸半球といわれるように陸が多いのです。海半球の南半球では強烈な風が吹き陸半球の北半球では気候は複雑になる。海が多い南半球では大気は海面から大きな摩擦を受けることはありません。そのため南半球では強い風速のまま直進し北半球では陸の摩擦によってその力が弱められる偏西風が吹きます。

乱層雲から上層雲までの距離が1000キロメートルにもおよぶことがあるため、空高く見える巻雲が巻層雲や巻積雲に成長していくときには、やがて温暖前線が西から進んでくることが予想されます。

温暖前線では、暖気に押された寒気が低気圧の中心へ向かって流れていく動きも見られます。中心へ向かった寒気はやがて行き場を失うため、上昇していきます。このときの寒気は冷たいながらも湿っているため、低気圧の中心の北側に雨雲を作ります。

関東地方では3月頃かにドカ雪が降ることがあります。それは日本の南海上を低気圧が通過するときに、温暖前線から上昇した寒気が降らせるのです。

語句

気団……水平方向にほぼ一様な性質をもつ大気の広大な塊。広い地域に大気が停滞するとき発生し、発生地によって大陸気団・海洋気団に、更に細かく小笠原気団・オホーツク海気団等に分類

前線面……ぜんぜんめん – 性質の異なる二つの気団の境界面。ここを境に気温・湿度・風向などが目立って変化する。不連続面。

気象と天気の疑問 part19-2 ~前線てなんだろう? – 2~

前線は2つの性質の異なる気団が衝突するところに発生する part2
低気圧の中心部では寒冷前線が温暖前線に追いついて合体する、そこでできる前線を閉塞前縁という。ぶつかりあう寒気と暖気の勢力が拮抗しているときにできるが停滞前線。春の最終期に現れる停滞前線を梅雨前線とよび、夏の最終期に現れるものを秋雨前線という。停滞前線の下ではあまり強い雨は降らないが、東西に長いためぐずついた曇り空が続く