日本の冷たい雨とは、雲頂部に氷晶を持つ雲から降る雨のこと

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冷たい雨

北の高緯度地方や中緯度地方の日本で雨を降らせる雲は、雲頂部に氷晶を持っています。その氷晶のある雲が降らせる雨を冷たい雨といいます。冷たい雨が降る仕組みは、暖かい雨の仕組みと違っています。

中緯度地方や高緯度地方では、発達した積乱雲の雲頂部は、対流圏界面に達しますが、そんな高度ではなくても、大気の温度は氷点下となります。

■対流圏界面について
https://hamaism.com/weather1

しかし積乱雲の内部の雲粒はたいへん小さいために、気温が氷点下になったくらいでは凍りません。凍らずに液体のままの水滴(雲粒)を過冷却水滴といいます。

上空に氷晶をもつ雲から降る雨で、日本などで降る雨を冷たい雨という

凝結核がない場合、過冷却水滴はマイナス40の気温になる雲頂部でやっと氷晶となります。鉱物の結晶などの氷晶核がある場合には、氷晶がより高い気温でできます。

周囲の過冷却水滴を集めてその氷晶は成長し落下します。そのとき氷晶同士が衝突して分解したり合体したりします。氷晶は合体して大きくなり、落下速度を速め、ますます成長していきます。

分解された氷晶はさらに細かい氷晶となり、ふたたび過冷却水滴を集めながら成長していきます。このようにして、初めは少ししかなかった氷晶が数を増やしていきます。

氷晶は積乱雲の中を落下していきますが、その高度を下げるとともに、周囲の気温が上昇します。それによって溶けて雨粒となり、地上へ落下します。

層状雲が降らせる冷たい雨

層状雲が降らせる冷たい雨と、積乱雲が降らせる冷たい雨では仕組みが違います。

雲が横に広がる層状雲は、ひとつの雲の成長が対流圏界面まで達することはなく、それぞれの雲は下層、中層、上層で異なる成長をします。

層積雲のなかで、もっとも大きく成長した雨を降らせる乱層雲がかかると、その上の上空は見えないために地上から観測することができませんが、乱層雲の上には上層雲がありあす。中層で成長する乱層雲の内部は気温が十分に下がらないため、雲粒が過冷却水滴のまま成長できずにいますが、氷晶が乱層雲に加わると、過冷却水滴が雨に変化していきます。

その乱層雲に氷晶を加えるのが上層にある巻雲(けんうん)です。

巻雲の雲粒は上層で十分に冷やされ、すべてが氷晶になり、巻雲から落ちる氷晶が乱層雲に入ると、過冷却水滴を集めて雪になっていきます。

雪に成長した氷晶は、乱層雲の内部で溶けて雨に変わり落下します。しかし、乱層雲の下に層雲がある場合、地上へ落下するまで雲の中にいますので、雨の量が増すのです。

層状雲が降らせる雨は、ふつう小さな雨粒の比較的おだやかな雨ですが、ときには乱層雲の内部で部分的に積乱雲のように高く成長することがあります。その場合、地上での雨足が強くなることがあります。

■層状雲、層積雲、乱層雲、巻雲、層雲について。

北半球(陸)では複雑な天気となり南半球(海)では強烈な風が吹く
南半球は海半球といわれるように海が多く北半球は陸半球といわれるように陸が多いのです。海半球の南半球では強烈な風が吹き陸半球の北半球では気候は複雑になる。海が多い南半球では大気は海面から大きな摩擦を受けることはありません。そのため南半球では強い風速のまま直進し北半球では陸の摩擦によってその力が弱められる偏西風が吹きます。

語句

雲頂……うんちょう – 雲の最も高い部分。

氷晶……ひょうしょう – 大気中の水蒸気がセ氏零度以下に冷却されたときに生じる微細な氷の結晶。

氷晶核……ひょうしょう‐かく – 氷晶の芯になるエアロゾルの総称。鉱物微粒子や火山灰など。

凝結核……ぎょうけつかく
(1)大気中に浮遊する液体または固体の微粒子(エアロゾル)で、水蒸気が凝結して水滴を作る時の核となるもの。燃焼生成物・粘土粒子・海塩粒子など。
(2)一般に、気相内部で液滴が凝結するときの核になる物質。

層状雲……そうじょううん – 巻積雲、高積雲、層積雲に見られる雲種の1つ。層状巻積雲、層状高積雲、層状層積雲ともいう。地上付近に現れる層雲のように、上空で層状に全天を覆う雲。

雲粒……うんりゅう – 雲を構成する水滴や氷結晶(氷晶)のこと。