気象と天気の疑問 フェーン現象とは?

スポンサーリンク

フェーン現象ってなに?

山に湿った空気がぶつかって越えるときに、雨を降らせることによって水蒸気を失った結果、乾燥して山の反対側に下降して、反対側の地域の気温を急激に上昇させることをフェーン現象といいます。このフェーン現象は春だけの特徴的な気象現象ではありませんが、よく春に発生します。

フェーンは外来語ですので、当然ながら日本だけではなく世界中でおこる気象現象です。特にヨーロッパのアルプスの山中でよく観測されます。ここで研究もされています。

山が多い日本でもよく発生します。このフェーン現象を風炎(ふうえん)と漢字で表すこともあります。

太平洋側から日本海側へ強い風が吹き込むとき、山を越えた日本海側の気象を急上昇させる現象です

日本の海上で低気圧が発生したとき、その低気圧に向かって強い南風が吹き込みます。山を越えたその風が、日本海側の各地に乾燥した温風として吹き下ろすとき、各地で気温が上昇し、雪崩などの原因になるため、警戒が必要です。

例年フェーン現象は北陸や山陽、東北の日本海側で発生しています。各地の盆地でも発生します。1993年7月に山形県の山形盆地にある山形市でこのフェーン現象によって40.8度が観測されています。

冬にシベリアからの季節風が山に当たり、日本海側に雪を降らせ、太平洋側を乾燥させることもフェーン現象のひとつですが、この場合には、北からの季節風がもともと冷たいので、太平洋側の気温を上昇させることがないため、フェーン現象とは呼ばすに、空っ風と呼んでいるのです。赤城おろしや上州の空っ風と呼ばれるのもフェーン現象のひとつです。