秋雨前線は、夏から秋へと変わる時期、2つの高気圧の境にできる

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気象と天気の疑問 part49 ~秋雨前線とはなんでしょう?~

日本列島を広くおおっていた太平洋高気圧が勢力を弱め、南の方へ後退していくのは、9月も半ば過ぎの、夏から秋へ季節が移り変わるときです。この時期、中国大陸から春の移動性高気圧が東進してくるのと同じように、冷たい移動性高気圧が大陸から張りだしてきます。この移動性高気圧と太平洋高気圧の境にできるのが秋雨前線です。

東西に長く停滞する秋雨前線により、全国的にぐずついた気候になります。秋雨前線は梅雨前線とよく似た停滞前線ですが、梅雨前線がつくられるにはオホーツク海高気圧が関係していますが、秋雨前線の形成にはオホーツク海高気圧は関係していません。

秋雨前線を梅雨前線と比べますと、秋雨前線は前線の活動は弱いので、雨量は多くなりませんが、ちょうど秋の台風シーズンに重なるころが、秋雨前線が現れる時期のため、その台風の影響を受けます。そうなると大量の雨を降らせ、時には災害をもたしたりします。

夏から秋へと季節が変わる時期、2つの高気圧の境にできるのが秋雨前線

梅雨(つゆ)の季節は、西日本で雨を多く降らせますが、秋雨の場合は東日本で雨量が多くなります。

東南アジアを含めた広い範囲で梅雨がありますが、秋雨前線は日本周辺でだけに見られるものなのです。始まりや終わりが梅雨のように明確ではないので、それに相当する発表はありません。

秋雨前線は10月中旬になると日本の東の海上へ抜けていき、それと同時に消滅します。このころには、日本列島は大陸からの移動性高気圧に広くおおわれるため、さわやかな秋の晴天となります。

秋雨前線が南下すると、日本は大陸からの乾いた冷たい空気におおわれます。神奈川県箱根の仙石原などでは山の斜面がススキでおおわれるほどになって、いよいよ秋となります。

秋雨前線は、温暖な太平洋高気圧が大陸からの寒冷な高気圧に押され、南下していきます。日本海にある低気圧から延びる前線が、性質の異なる高気圧の間の停滞前線とつながり、西へ長く秋雨前線として延びていきます。