人間が農業を始めて以来、気象はきわめて重要なこと
農業に対して気象は決定的に重要な影響力をもっています
農業にとって気象が重要なことは、未来永劫変わりません
農家の最大の関心事は、翌日の天候と気温です。作付けから収穫までに、長い期間を必要とする農業では、予想される天候の変化内であれば問題ありません。しかし、予想と大きく異なる場合は大きな問題なのです。
農業気象学が日本で始まったのは明治時代にさかのぼる
日本の農業で、それまで、もっとも大きな被害が発生するのは、東北地方の冷害でした。
農業気象学は、冷害の被害を減らすための研究から始まりました。その後、研究範囲を大きく広げ、今では日本農業気象学会として、積極的な活動を展開しています。
東北地方の冷害もしかり、農業と気象の関係で、これまで大きな問題となるのは、農産物の低温による発育不足でした。
春の遅霜、秋の早霜などは、これからも重大な問題
最近では地球の温暖化の影響なのか、さまざまな異常気象にほんろうされることも多くなっています。
例として、最近は台風が大型化する傾向があります。
この大型台風は、これまで経験したことのないような、風力や降水量を伴ってやってきます。
台風にかぎらず、ふつうの低気圧でも、起こるようになってきているのです。
そのために収穫前のリンゴが大量に落下してしまったり、畑が水没して収穫が困難に なってしまったり、あるいは各地でビニールハウスが飛ばされてしまうというような被害が発生しています。
天候が不順で、木の実が山で十分に生育できなかったため、シカやサル、あるいはクマが、人里へ降りてきて、畑の農作物を荒らす被害も、最近よく発生している問題です。
農業と天気にまつわることわざ
- 竹の実のなる年は凶年。
- 月の輪は雨を呼ぶ。
- 五月節句は降るがよい。
- 羽アリが多くでると雨が近い。
- 秋の稲妻千石増す。
- 朝霧は晴れ。
- 三日月が平らなときは雨が多い。
- 鯉が飛び跳ねると雨になる。
- 暑さ、寒さも彼岸まで。
- 魚が水面にでて呼吸していると雨になる。
- 若葉冷え。
- 1日の雨に飽けども100日の照りに飽かぬ。
- 蛇が木に登ると雨が降る。
- つばめが低く飛ぶと雨が近い。
- 梅雨のあがりの雷。
- 朝、クモの巣がかかっていると天気がよくなる。
- 夕日が曇れば明日は雨。
- 女の腕まくりと春の雪はたまげたものではない。
- 朝雨は晴れることが多い。
- 秋のタ焼け鎌を研げ。
- 吹雪の強い日に、雪が玉となってころがる年は豊作。
- 天の川に雲なければそれから10日は雨がない。
- 冬、山に霧多きは大雪の兆。
- 雷がはげしく鳴るときはのち晴れ。
- 1月2月降雪なければ晩霜多し。
- 煙がたなびけば天気が悪い、まっすぐ上れば天気よし。
- 梅の花上向きに咲く年は晩霜あり。
- 星が繁くまたたくと風が強くなる。
- 煙が東にたなびけば晴れる
- 虫が低く飛ぶのは風の兆。
- 夏の入道雲は晴れ。
- 春の東風、石仏もやせる。
- 春は海から、秋は山から。
- 青いタ焼けは大風となる。
- 大根の根が長い年は寒い。
- カ二が縁の下に入ると雨になる。
- ウン力は台風の連れ子。
- カ工ルが家の中に入ったり、木に登ると大雨。
- 麦の刈り取り三日なし。
- 冬期井戸水が枯れるとその年は干害あり。
- 雲の早く走るときは天気が悪くなる。
- 煙が外へでないときは雨。
- 日没後西方に雲なきはあす晴天。
- 東が曇れば風となり、西が曇れば雪となる。
- フクロウの宵鳴き、糊すって待て。
- 秋の夜冴えは雨となる。
- 朝雷は川越すな。
- 朝焼けは三日ともたぬ。
- 地震のある前は無風で蒸し暑く、特に西焼けがはなはだしい。
- アマガ工ルが鳴くと雨。
- 蟻の行列、雨予報。